デザインにおける「余白」と「伝えること」の関係

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こんにちは、石上です。
今回は、デザインにおける「余白」と「伝える」ということを考えてみたいと思います。

多くのサイトはパっと見ただけで、『なんのサイトなのか』『何が売りなのか』など“伝えたいことがわかる”ように作られています。

伝えたいことを伝えるのは、デザインの役割です。
(デザインはただ『サイトが使いやすい』といったところだけではなく、こうした「伝える」という点でも非常な重要な役割を持っています。)

どんなに掲載している情報が魅力的でも、文字や写真がぎっしり詰まっていれば何を見せたいのかわからないですし、誰も読みたいとは思わないので伝えたいことも伝わりません。
文字であれば、書体や大きさ、色(文字色、背景色)などのデザインを入れ、全体的に適度な余白を取ることで、初めて「伝える」ことができるようになります。

私がデザインで最も重要だと考えているのが、「余白」の取り方です。
いいデザインは文字や背景色よりも、余白の取り方がうまいと思います。
※余白が他のデザイン技術(色や文字の大きさなど)を底上げしてくれているように思います。

どんなにデザインされたパーツが優れていても、ギュウギュウに詰まったサイトは、見るに堪えません。
逆にデザインがほとんど入っていなくても、余白の取り方がうまければ、とりあえず「伝える」という点ではクリアできると思います。
(実際にメールを改行せずに打ったもののと改行を適度に入れたものを比べてみてもも差は歴然だと思います)
デザインの場合には、文字間や行間など細かい余白の調整も必要になります。

デザインにおける余白の取り方は、文字情報を「伝える」以外にもサイトの雰囲気(商品や企業の雰囲気など)も伝えることにも影響します。
例えば、「くつろぐ」「リラックス」などをテーマにした施設(旅館やリゾート地など)のサイトに余白が全くなくギュウギュウに詰まっているよりも余白が十分に取られている方がテーマを底上げするデザインになります。
しかし、余白も取り過ぎると「寂しい」「つまらなそう」といった雰囲気が出てしまうため、加減が重要です。

今回の話は、Web以外のデザインにも共通することだと思うので、通勤電車の中吊り広告、コンビニの商品パッケージなど自分が「いいな」と思ったものは、デザインだけではなく「余白」の取り方も注意してみてみると余白の底力が見えてくるかもしれませんよ。

執筆者:8bit

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