会社の中でのアイデアの取り扱い方法

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最近、書店のビジネス書コーナーを見ていると、アイデアの出し方などの書籍をよく見かけます。

確かにWeb制作をやっていると、ただ制作だけを請け負う仕事もありますが、アイデアを求められることも多いです。
どこの会社でも、自分たちにないアイデアというものをすごく欲しがっているのがよくわかります。
特に自社で企画開発をやっているので、当社の場合はアイデアから求められるお仕事の方が最近多いように思います。

自分の中で良い生活を送るためにアイデアを出す、節約のアイデアを出す、などは誰にでもできると思いますが、会社という組織の中でビジネスのアイデアを出すというのは、ちょっと違う難しさがあります。

思い付き=アイデアではなく、会社の中でのアイデアは実際に人を動かすものです。
自分だけのものではないので、アイデアの取り扱いも変わってきます。

当社でもアイデア会議などをやってきたので、その経験をもとに今回はアイデアの取り扱いについて書いてみます。

この記事の中ではアイデアの出し方などは書いていません。
むしろアイデアの出し方なんて分かりません。

実際に当社でWebサービスを作る過程などで感じたことや実際に実行していることをまとめました。

会社やスタッフによって状況は異なると思うので、偏った意見かも知れませんが、私はこう考えています。
アイデアをお持ちの方は参考までに。

 

アイデアはとにかく人にぶちまける。

「実はそれ私も考えていた。」
後付けでこういうことを言うのは個人的にはあまり好きではないのと同時に、誰かに伝えなければアイデアは形にはなりません。

自分ひとりで密かにWebサービスやアプリを立ち上げてやろう、という時は人には話さないかもしれませんが、会社で何かやろう、やりたいという場合は、とにかくアイデアを口に出して話をしてみることです。

こういうのどう思う?
これってどう?
こういうのあったら使うかな?

人に話すことで自分で話していてアイデアの矛盾点などがよくわかってきます。
あと、実際に話してみて相手がピンとこない顔していたら、もっと魅力的にアイデアを改善しないといけないということが分かります。

パクられるなどを気にするよりは、どんどん人に話をしてアイデアを練ったほうが良いです。
また、話をすることで良いアイデアなら賛同してくれる人が出てくるでしょう。

そもそも自分だけのオリジナルアイデアなんて滅多にありません。
たいていオリジナルと思っていても、どこかで誰かが同じようなことを考えていると思ったほうがよいでしょう。

自分には作る力はないけれど、とにかく自分のアイデアでサービスをやりたい、という場合は隙あらば自分のアイデアを人に話すことです。
アイデアを盗まれる、とかパクられるという心配よりは素早く実現する方に力を入れた方がよいでしょう。

 

アイデアは具現化するところまで行動出来て初めてアイデア。

会社という組織の中でやっていると、他のスタッフと協力して制作するので、誰かがやってくれるだろう、みたいな部分は誰にでも少なからずあると思います。

アイデア出しの時も同じです。
ざっくりしたアイデアだけ出して、それがどういう形になるのかもイメージも出来ていない。
でも、誰かが形にしてくれるだろう。
それに意見を言ってイメージを固めていけばよいだろう。

面倒になるとこう考えてしまいがちです。
アイデアに誰も賛同してもらえないと、誰もやってくれないなら、まあいいや。

こうなってしまうとアイデアもただの空論でしかありません。

当社ではWebサービスを自社で立ち上げているため、その経験を活かした企画から制作までを受託制作のご相談をいただくことが多いです。
ご担当の方は大体、ひとりで企画し、上司を納得させるために様々な資料を作成、プレゼンして自分の企画を通しています。
そして当社のような制作会社へ具現化するための相談をされます。

自分のアイデアを具現化させるための努力をされています。

アイデアを出すというのは、一人でもやってやる、くらいの気持ちがないと私は駄目だと思っています。
誰かを待っている、なんていう時間はもったいない。

自称アイデアマンみたい感じでアイデアだけはあっても、形にするプロセスを踏めなければそれはアイデアを出したとは言い難いです。

作ることは出来なくとも作れる人を動かすくらいの行動力がないとアイデアを出したとは言えないと思います。

 

アイデアを人に求めるよりは雑談レベルで意見をもらう方が効率が良い。

ブレストというものをやる会社は多いと思います。
よくありがちなのが、会社でサービスをやろうとしている時にスタッフ全員にアイデアを求めること。

当社でも、毎週月曜日に面白いWebサービスのアイデア会議なんていうのをやったりしていました。

でも、最近はわざわざアイデアを求める時間を敢えて作るのを辞めました。

そもそもアイデアをみんなに求めるというのは難しいです。
日常は制作するのが自分の役割だと思っている人に無理にアイデアを出させるのは非常に効率が悪いと感じます。
制作で活躍してもらってるんだから、それ以上のものを求めすぎるのもよろしくない。

実際に会社でアイデア会議の時間を作ろうとすると、宿題のように自分が大してやりたいとも思えないようなアイデアを捻りだしてくることの方が多いです。
私自身もそういう時もありました。

それに、中にはアイデアを出すというよりはどちらかというと、意見や批評をしたりする方が得意だという人もいます。

ですので、アイデアを持ち寄って、みたいなことをすると、実際に苦痛な方もいると思います。
そういう意味で、アイデア会議の場を持つよりは、日常業務の雑談の中で「これってどう?」くらいが一番良い意見が出てくると思っています。

アイデアは出したい人、出せる人が出せば良い、ということです。

 

アイデアを蓄積することに意味はない。

アイデアというのはストックしておくとそれがもしかしたら良いものであったとしても自分たちの中で風化してしまいます。
これ!っていうアイデアは蓄積しないで、やるかやらないかすぐに決めた方が良いです。

実際に私もEvernoteにアイデアを貯めていたりしましたが、しばらく立つとこんなのいつ考えたんだっけ?とか酒飲んでたのかな?なんて客観的になしだな、と思うようなアイデアが書き込まれていたりします。

でも、書いたその時はすごく面白いと思っていたはずです。
メモするくらいですから。

こういうのはその時のテンションがないとなかなか実現に向けて動けません。
ちょっとの思い付きはその時に実行しないと、テンションを保てなかったりします。

個人的にはアイデアストックみたいなことはあまり意味がない、と思います。
アイデアを見返したらその時のモチベーションを呼び起こせる方は別だと思いますが。

現に当社でストックしたアイデアも実行しておらずエクセルシートに眠っています。
多分今後もやらないでしょう、、、

 

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今まで会社でアイデア+形にしてきて思ったことを書いてみました。

アイデア出しは楽しい時もありますが、出せ!といわれるとなかなかに難しいですよね。

執筆者:高本

株式会社8bit 取締役の高本です。 社内のWebサービス企画、プログラミングや、売上・請求管理にいたるまで幅広く担当しております。

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