Webディレクターに必要な6つの勇気

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春になって新しくWeb制作業界に入られた方、会社を変わられた方もたくさんいると思います。
当社はあまりスタッフの入れ替わりもなく、少数精鋭、現状維持で制作を黙々としております。

さて、春は人事異動があったりして、同じ会社の中で制作からディレクターに役割が変わったりした方もいらっしゃると思います。

会社によって役割は異なると思いますが、大まかにいうとディレクターは中間管理の役割がメインだと思います。(企画を考えたり、サイト構成もつくったりはしますが、、)

制作は流れ作業ではないので、物事うまくいかなくなった時、中間にいるディレクターは、「ディレクターのせいだ!」「ディレクターが悪い!」なんて言われたりもして、時には損な役回りであったりもします。

ディレクターには制作の全般的な知識も求められるのですが、現場をうまく動かすには人と人との間に勇気を持って入り組むことが必要だと思います。
制作者は個性の強い方がかなり多いので、まとめるディレクターは結構大変です。
正直、最初は火の中に自分から入っていくようで、怖い部分もあると思います。

今回はディレクターに求められると思われる6つの勇気を列挙してみました。
まだ他にもあるかもしれませんが、私の主観ということで、これからディレクターを目指す方の参考になればと思います。


1. お願いをする勇気

制作の過程では、時には無理なスケジュールでも頑張って納品しないといけない場合があります。

制作者は必ずバッファをもった工数を報告するもので、実際にはもっと早くできると思っていても念のため、多めに伝えるものです。
その通りにスケジュールを持っていくとクライアントの要望とはほど遠くなってしまうと仕事にならなかったりもします。

そういう時、もう少し早めに完成して欲しい、というお願いをしなければいけなくなります。
制作者に言わせると「じゃあ、お前がやってみろ!」「言うのは簡単だけどさ!」なんて言葉が返ってきます。

確かに手を動かしていないと、 実際にやる側の苦労が分からない部分もあるので、返す言葉がなかったりもします。
ですが、ここはなんとか頼む!って時にはゴリ押しでお願いする勇気も必要です。

2. 指摘をする勇気

デザインの指摘ってなんて言ったらいいか、迷いますよね。
デザインにしてもプログラムにしても制作者は自分が正しいと思って作っているわけですから、当然指摘内容によって口論になったりします。

特にデザインなど感性によるものだと指摘の仕方が難しかったりします。
「絶対に変だな。。」 と思いながらも制作者の押しに負けてそのまま出したらやっぱりクライアントに駄目出しされて、「あの時ちゃんと直してもらえば良かった、、」なんてことにならないようにしたいものです。

制作している方はミス以外の指摘には結構敏感です。
でも、できれば自分の制作した状態を押し通そうとするのは当たり前のことです。
指摘したことで文句を言われたり、ふてくされられたりするのは日常茶飯事だと思って割り切らないとやってられません。

制作上の口論はお互い良いモノを作りたい、というところでの口論なので、割り切って恐れず指摘することも必要ですね。

3. 謝る勇気

これはディレクターの一番損な役回りだと思うのですが、何かミスがあったり納期遅延した場合はクライアントに謝らなければなりません。
時には猛烈に怒っているクライアントへ謝りに出向いて怒鳴られまくったりもしないといけない場合もあります。

バグや作業ミスなんかは自分も確認していたとはいえ、制作者のミスには変わらないので、「自分のミスじゃないのに、なんで俺が、、」と思うこともあると思います。
でも、そこは割り切って、時には謝罪に行く勇気も必要です。

4. 断る勇気

ディレクターの役割はただの橋渡しではないので、時にはクライアントの要望を整理してできないことはできない、と伝えて説得することが必要になってきます。

「これは仕様変更なので出来ません。」
「この金額では今回の対応は難しいです。」

出来ればクライアントに喜んでもらいたいからやってあげたい、だけど提示の予算内でやったら赤字になってしまう。
ビジネスでやっている以上お金も絡んできますので、手放しでなんでもかんでもクライアントの言うことをやってあげるのは難しいです。

こういったジレンマを抱えつつ、時には断る勇気も必要です。

5. 分からないことを聞く勇気

システムの内容なんかだと、エンジニアは当然専門用語を使いまくってくるので、よくわからないこともあると思います。
もちろん一語一語全部聞き返すと怒られると思うのですが、本当に理解していないとまずい部分はきちんと聞く勇気を持たないといけません。

あまりに専門用語を使われて、面倒くさくなって分からないことをぼんやりとやり過ごしてしまい、クライアントと話をしていた仕様と異なるものが出来上がっていたりすると大変なことです。3の謝る勇気が必要になってきてしまいますね。

エンジニアの方などはいちいち説明するのを嫌がる傾向にあるので、ムッとされたり面倒くさそうにされたりしますが、理解できない部分は時には話の腰を折ってでも聞く勇気を持ちましょう。

6. 知ってる振りをする勇気

5と反するようですが、これはクライアント先などでのことです。

知ってる振りというと語弊はありますが、、嘘も方便なんて言うように、打ち合わせなどではある程度ハッタリも必要だと思います。
わからないことを聞かれていちいち聞き返したり「わかりません」「それは社内で検討、、」なんてことばっかり言っていると、そもそもこの人はなんのために打ち合わせに来ているの?と思われてしまいます。
当然クライアントからの不信感も募ります。

万が一わからないことはメモしておいて、その場は分かったふりをしてやり過ごす。
最後に帳尻があっていればよいのです。
ハッタリやポーカーフェイスっていうのも必要だと思います。

たいていの場合、技術的な面を含んだ場合はエンジニアを同行したりしますが、人数が少ない会社だとエンジニアも開発で時間がないので、ディレクターがひとりで打ち合わせにいくケースもあると思います。

ハッタリと言いつつ全部できます!と返事すると後で大変なことが待っていたりするので、匙加減は大切ですが。。。

=======

ディレクターって時には損な役回りです。
うまくいかなくなると、現場でも非難を受けるのはディレクターだったりもします。

でもダイレクトにクライアントのご意見を聞いたり、喜びの声を聞けるのもディレクターです。

勇気を持ってがんばりましょう!

執筆者:高本

株式会社8bit 取締役の高本です。 社内のWebサービス企画、プログラミングや、売上・請求管理にいたるまで幅広く担当しております。

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