社内でWebサービスをやって利益を出していこう、Webサービスで一発当てようというのはWeb業界における制作会社であれば、たいてい一度は考えたことあると思います。
当社もWebサービスの運用と受託制作をきっちり2本柱でやっていきたいという思いはあります。
会社でWebサービスを立ち上げる時、単純に面白そうだから、とか流行っているからで始めると、なかなかに芽が出ず「リリースしたのは良いけどどうするよ。。誰の責任だよ」みたいなよろしくない感じになってしまいます。
(当社でもそういったことは多々あります。)
個人的には制作会社で作るなら、実際にビジネスで使える、会社内や業界内で使えるものを作ったほうがよいのではないかな、と思っています。
制作会社といっても規模は様々ですので、当社のような少人数のWeb制作会社が作る場合です。
Webサービスというと大手のSNSやゲームサービスなどが注目されていて、実際に利益も半端じゃないので、どうしてもBtoCのサービスを作ろう!と考えがちです。
でもWeb制作会社が作るなら、まずは実際に現場の声を聞いているのでピンポイントで使ってくれる人がいるものが良いのかなと最近思います。
(ECショップなどもBtoC向けのサービスではありますが、ここではのぞきます。)
個人向けのサービスは飽和状態にもなっていて、今からリリースするにはよほど斬新かつ飽きられないものでなければ利益を出していくのは難しいと思います。
今回は、今年もBtoCとBtoBのWebサービスを実際に運用してみて思うところを書いてみます。
BtoCのデメリットとBtoBのメリットみたいな感じになっていますが、今のところ運用していて思う本当のところです。
これから奮起一発Webサービスを立ち上げようという方の参考までに。
BtoC(個人向けWebサービス)
飽きられることも想定しておかないといけない。BtoCのサービスでリリースした時に注目されると快感です。
これはBtoCならではの作る楽しさだとも思います。
でも個人に向けたサービスはtwitterやFACEBOOKみたいにみんなが使って定着しているようなものでないと飽きられます。
「一時期話題になったけど、あれまだやってんの?」 そうなるのが結構早いと思います。
自社で作ったものでも他社が作ったものでも、個人に向けたWebサービスの寿命は短いものが多いと思います。
広告宣伝費をそれなりに見ておかないといけない。
個人向けサービスというと「人が集まれば」というところに尽きると思うのですが、この人を集めるのが、特に名もない制作会社が行うのは難しい。
大手の企業がリリースするとそれなりの注目を浴びますが、そうでもない限りはよほどのものをリリースしないと、多くの人を集め続けるのは至難の業です。
そうするとやはり広告やPRなどの施策をしないといけません。
ここで結構お金がかかります。
下手すると開発費以上にお金をここにかけないといけないので、それなりに覚悟して投資しないといけないです。
広告収益はよっぽどのサービスでないと見込めない。
Webサービス=広告収益というビジネスモデルが安易に考えられますが、実際に個人で食べていくぐらいであれば、GoogleAdsenceやアフィリエイト広告を仕込んでいれば良いと思うのですが、スポンサー企業から広告費をいただくというのは並大抵ではありません。
少なくとも少数精鋭でやっている制作会社がスポンサーを得るために売り込みに回ったりするのは至難の業だと思います。
BtoB(法人向けWebサービス)
実際のニーズがあるものを作れる。受託制作を行っていると色々なクライアントの要望が聞けます。
むしろ制作はオーダーメイドなので要望しかありません。
要望を分析していると、同じ業界内で同じようなニーズがあったり、みなさん同じようなことで不便な思いをしているのがわかります。
そうすると、
売り込み先が明確。
企業向けということは、業種などはピンポイントで絞られているので、使ってくださいね!というアプローチがしやすいです。
個人向けですと対象のターゲットがい過ぎて、プロモーションに長けている企業でない限り、ターゲットにアプローチするのが難しいです。
提案やコラボ、カスタム導入などの企業間取引が生まれる。
企業向けのサービスを作っているとクライド提供していても、必ず自社用に同じものを作りたいという企業様はいらっしゃいます。
また、同じようなシステムを自分のクライアントに導入したい、などの他の企業様のビジネスツールとしての取引も生まれます。
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最後にBtoBでもBtoCでも同じですが、Webサービスをリリースした以上、運用として改善やユーザーサポートは必要です。
受託制作をやりながら誰が担当するの?といったこともきちんと取り決めておいた方が良いですよ。
どちらが企画や作っていて楽しいかと言ったら個人サービスだと思います。
アイデアも業界に特化したビジネス向けというのは、普通にはなかなか思いつきません。
でも、制作会社が作るとしたら、クライアントと接しているという強みは活かした方が、使っていただけるサービスを作れるのではないかな、と思います。