いつも、新しいWebサービスのアイデアを考えているのですが、「でも使ってくれないんじゃないか?」「分かりにくいんじゃないかな?」なんて色々考えているうちにアイデア止まりになってしまうことが多いです。
Webサービスを作る時、作り手としては「今までにない画期的なサービス」とかそういう発想でアイデアをひねりがちです。
でも考えてみると、今までにないものはその時は一時的に話題になっても、しばらくするとすたれてしまう。
そういう現象をよく見ますし、当社で作っているサービスの中でも多々あります。
では、これから新規にサービスを立ち上げようとした時にどういう視点から考えればいいのか、長く使ってもらえるサービスってどういう視点で考えれば良いんだろう、、と思い、個人的に考えたことをメモ代わりに残してみます。
こういった考え方はすべてのサービスに当てはまるわけではないので、読まれる方は参考までに。
目次
ないものではなくあるもの改良という視点に替えてみる。
最近、上場して話題のリブセンスが運用しているジョブセンスも立ち上げ当初、すでにアルバイト募集サイトはあったと思います。でも、募集者へのお祝金制度やSEO強化、成果報酬型の掲載など、運用ルールが今までになく、応募者、採用企業双方にメリットのあるサービスを提供することでヒットしました。
(実際に波に乗るまでの営業努力はあったのだと思いますが。)
最近ちょっと話題になっていた「メンズファッション+」というサービスもファッション通販サービスでありながら、「ダサいといわせない」という視点からコーディネートを提案してくれる面白いサービスです。確かにファッション雑誌とかは格好良い、という視点ですが、「ダサくない」という
シンプルイズベスト
グループウェアなどそうですが、結局使いたい機能は掲示板だけだったりします。アイデアを出している段階だと、こういう機能もあった方がいいよね、とか色々考えて楽しくなってきて、より良いサービスにするために機能をてんこ盛りにしたくなります。
でも使っているユーザーにしてみると、日記機能とか要らないんだけど。。
という場合も多々あります。
「じゃあ、使わなければ良いじゃん、」という話なのですが、これがそうはいかない。
いつもWebサービスを使い慣れている人は無視出来る機能が付いていることで、「覚える必要がある」「操作説明を理解するのが面倒」ということになるらしいです。
無視すれば良いものが無視できないそうです。
シンプルは使いやすいし、ネットに慣れている人以外の人も含めて使ってほしいサービスはなるべくシンプルなのが良いのかと思います。
ツイッターとかもそうですよね。
我々にとっては当たり前のことだけど、当たり前を形にしてみる。
例えば、「ツイッターを使えば色々な情報が入ってくるし、使ってみたら?」と言っても、インターネットをたまに使うくらいの人にとってみたら、検索して交通情報をヒットさせるにもどうしたら良いか分かりません。「路線とか駅名で検索かければいいだけだよ。」
でもこれがいつも使ってない人には想像が付かない。
「インターネット便利便利っていうけど、どこが便利なのかわからない。」
「よく君はネットから情報拾ってくるけど、どうやって検索すれば良いのか分からないよ。」
「しかも、それを理解しようとか勉強するのは面倒。」
ネットユーザーの間では分からないことは「ググれ」なんて突き放したりしますが、常に使ってないと我々業界の人が「当たり前」と思っていることが当たり前でないことが多いです。
これはサービスの内容にもよるので、一概に言えませんが、我々業界人が当たり前と思っている検索を、予めかけた状態の情報を提供してあげれば使ってくれるかもしれないんじゃないかな、なんて考えています。
最近流行りのキュレーションサービスといったところでしょうか。
ネットユーザーは面白いサービスを工夫して使ってくれます。
でもそれを万人に求めるのではなく、いつもネットを活用している視点から、予め分かりやすく用意してあげると使ってくれるのかな、と思います。
結局、いつも使うもの、充実したサービスがなければ作ってみる。
SNSやゲームなどは一過性の楽しみがあっても日常で本当に必要かといえばそうではないかも知れません。例えば長く色々な人に使ってほしいサービスを、と考えた時に、インターネットを使う時まずは
「買う」「調べる」
が殆どメインの使い方だと思います。その次に「楽しむ」でしょうか?
この辺は人それぞれだとは思いますが、、、
ですから、「使ってもらう」ということを考えた時はなるべく、身近な人のネットの使い方に準じた方が良いのかと思っています。
個人的な話だと歯医者が嫌いで歯医者については念入りに調べます。
口コミサイトもあるのですが、充実した口コミサイトがなかなか見つからなかったりします。
ちょっとした身近なことでも充実したサービスがなければ、それだけでも作ってみる価値はあるのかな、と思ったりもします。
あとは「エロ」ですね。これは絶対使います!
キーワードがすごく重要、とにかく早めにリリースすることも重要なのではないか。
これはアイデアの考え方とか関係ないですが、早めにリリースすることの大事さってあると思います。練りに練ってリリースするのが一番良いのかも知れませんが、SEO的な面も考慮すると 「早く早く」と思ってしまったりします。
当社のノミトモというサービスはリリース時はパッとしませんでしたが、「飲み友」というキーワードがヒットしてじわりじわりとユーザーを増やしています。
当たり前のことですが、キーワードってすごく重要で、キーワードからWebサービスを考えても良いんじゃないかな、と思ってしまいます。
日にちを決めてドーン!とプレスリリース打つのも良いと思いますが、サービスの一つの仕込みとして早めにリリースしておくというのも一つの考え方なのではないかなと思っています。
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では、どんなサービスが使ってくれるかな?と考えた時、自分の友達だったり家族の意見がすごく重要だったりするな、と最近思っています。
ネットを使ってない方だからこそ、思いもつかないようなアドバイスをくれます。
こういうサービスあるんだけど、肝心なこの情報がないんだよね!これがあったらすごくいいななど、ちょっとしたアイデアが転がっていたりします。
社内でブレストやるのも良いと思いますが、家族や他業種の友人と話す、というのも結構重要だな、と感じる今日この頃です。