今年も実際にWebサービスをつくって身にしみて感じたこと。

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こんにちは。株式会社8bitの高本です。

まだ1週間以上ありますが、なんとなく今年も終わりに近づいてきましたので、今年の反省と抱負などを書いてみようかと思います。

今年は主に沢山サービスを作ったりはせず、既存のサービスの改善をしたりしていました。

昨年はとにかく作って、その中からひとつでも当たるものがあれば、、、みたいな感じで、とにかくアイデアをみんなで出し合ってどんどん作ろうというスタンスでしたが、今年はやめてみました。

今年は特にWebサービスのこと技術やアイデア以外の部分でも考えていたので、今年、特に考えたり、身にしみて感じたことを反省もふくめてまとめてみます。

全部当たり前じゃん!って言われるようなことです。

でも実際につくってやってみると、当たり前じゃん!と思っていたことがいかに当たり前にやることが難しいか分かります。
Webサービスはコンピュータの世界ですが、運用するのは人なので、それは実際にやってみないとわかりません。
以下に挙げることはすべての種類のWebサービスの事例に当てはまることではありません。

当社で制作したり運用しているうえで感じたことです。
多分数あるWebサービスの運用で色々な失敗パターンや反省点はあるのだと思いますので、長文ですが、参考までに。

1. ユーザーをあてにしない。

たとえばTwitterと連携した画像投稿サービスなど、ものにもよりますが、投稿サービスって元々自分たちで作ったプログラム資産があれば、結構作るのは簡単なんです。

でもヒットするサービスとどこが違うかっていうとユーザーの投稿含めてコンテンツ(読み物)として面白いに限ります。(BtoCのサービスに限りますが。。)

面白いコンテンツがあるからこそ、自分もやってみようかな?
あの人みたいに面白い投稿とかして注目を浴びたい。という感情も生まれてきます。

でもそういうサービスをゼロから無名な会社が作ってもすぐに使う人がいるわけなくて、ある程度自分たちで仕込みみたいなものは必要です。

内容によってはコンテンツの仕込みや、それがきちんとできるスタッフがいるのかどうかをちゃんと作る前に考える必要があります。

なので、「ここに営業かけてスポンサーもらって。。。」
と企画段階ではそれっぽく簡単に絵を書くことは誰でもできますが、実際にできるのかどうか、やるのかどうかも含めて詰めて行く必要があると思いました。

人が集まったら」ではなく、「集まってもらうには」を考えて実行すべきですね。
BtoCのサービスはたしかにアイデア出して作るのは面白いのですが、まず運用できるか?を考えるようになりました。

2. 自分たちだけのアイデアを疑う。

自分たちが「いける!」と思ったものをちょっと疑うというのは必要だと思います。
「疑う」というか時間を置いて客観的に見る。

作る前は本当にテンション上がっているので、自分たちだけではすごく面白いと思ってしまいます。

もちろん、作る人たちが面白がってないとしょうがいないのですが、一旦客観的に見てみることも大事です。

実際に作ってみて自分たちで使って、本気で使ってみるとなんだか企画やデザイン段階とは印象違うな?ということも多々ありましたし、寝かせてみても本当に便利なものは便利だし、面白いものは面白いです。

あと企画書とか構成資料はあくまで資料なので、実際にモックでも作って触ってみないとわかりません。
例えば、作る人にとっては一番嫌なパターンですが、一旦つくってみんなで触って、その上で仕様変更してリリース前に何度も改善を加える。

当社では今年から一回作ってみんなで触ってその上でまた改善して、、という工程に変えています。

ちょっと寝かせて冷めてしまったり、 面白くないと思うものはもう一度検討しなおしてみる必要があるな、と思います。

3. 流行っているからはではなくて、少なくとも自分たちは使うもの。

例えば、今これが流行っているから便乗しよう!という発想で同じようなサービスや外部サービスを使ったサービスをいくつ作っても、一時的な話題にしかならないことが多いです。
(正確には「多かった」です。)

少なくとも当社ではWebサービスを長く運用して代表的なサービスを作りたいという目標があり、長い目で見た時、すぐにはヒットしなくても自分たちで使い続けて便利なものである必要があると思いました。


今年の夏に「COLORBOX」というバグトラッキングサービスを立ち上げたのですが、これは個人的には作ってよかったし、毎日のように業務でバグや修正管理サービスとして使ってるし、改善すればもっともっと良くなる、と思っています。


常にサービスを使っていないと改善も出来ないし、少なくともそのサービスを運用している人はファンでなければ、改善含めて運用は続かないです。

少なくとも誰かひとり徹底的に思い入れのある人がいる状態でつくるべきなのかな、と思います。
特に今年はこのことについてよく考えました。

4. 一発ネタは個人で作れば良い。会社でしか出来ないようなサービスを作る。

Twitter連動系のWebサービスは今年は作りませんでしたが、結局話題性ばかりでキャンペーンなど期間限定で提供するのであれば良いのですが、他のサービスのコンテンツや機能をよりどころにしたサービスは頼りないな、、と。

だからといって他のサービスと連携することは全然良いと思うのですが、やっぱり自社オリジナルの機能で運用していきたい。

個人でTwitterやFACEBOOKと連携したようなすごいサービスを作っている方は沢山いらっしゃるので、本当に好きなら自分で趣味で作れば良いし、規模とか企画、運用内容含めて、会社でしかできないことをやりたいな、と思っています。

5. 長期的な視野で運用・改良する。

当社の大きな課題ですが、作るの大好きな人ばかりが集まっているので、つくるところまでは懸命なのですが、その後がよろしくない。。。
例えばリリースしたときに一気に話題にならないと、かなりしょんぼりしてしまいますが、自分たちが良いと思ったものであれば、きちんと育てることに重点をおくべきです。

できれば広告費用などは削減したいところですが、本当にサービスを育てたいと思うなら、自分たちが不得意なところは得意な方や会社にお願いする。
ということも視野に入れていかないと、いけないと思いました。

もしかしたらうまく認知させることができればウケるサービスを 作っているかも知れませんしね。。



6. Webサービス+アプリ。

これは豊富ですが、iPhoneやアンドロイドアプリを本格的にやりたいと思っています。

最近、今更ながらAmazonのアプリを使い始めて「すごく便利!」と感激していたのですが、それは何故かというとPCで探したりまとめたデータを持ち運べること。
PCで見ていたりチェックしていた情報は、外に持ち運んで活用することで初めて「便利!」と感じることがあります。
ですので、Webサービスひとつにしても最初からアプリと連携しているようなものだと日常的に使いやすいし、親しみ沸くように思います。

スマホサイトでも良いのですが、やっぱりアプリアイコンをタッチして起動したいんです。

まずは今運用しているサービスのアプリ版から始めたいと思っています。

——–
先日、
Webサービスは運用の色が出るから、単純に育ったサービスを買い取ってもそのまま運用維持できるわけではない。

というお話しを伺いました。
なるほどです。
運用には会社のカラーも出ますし、単純に利益があるからということで買い取っても、そのサービスのファンのユーザーを維持して楽しませることができないと、意味がないということですね。
Webサービスは作った後が肝心だということをよく考えた一年でした。
長々と偉そうに書きましたが、別に当社が何を成し遂げたとかではなく、私の反省文だと思って参考にしていただければと思います。

執筆者:高本

株式会社8bit 取締役の高本です。 社内のWebサービス企画、プログラミングや、売上・請求管理にいたるまで幅広く担当しております。

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