Web制作をする前にきちんとしておきたいお金の話し。

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こんにちは。株式会社8bitの高本です。

今回は以前からいつ書こうかとずっと思っていた、Web制作とお金にまつわるお話を書いてみたいと思います。

みんながみんなではないと思いますが、Web業界に携わっている方の大半は本当に良いデザイン、良いサイトを作りたい、という思いが強く、出来れば見積りや請求などのお金の話しには関わりたくない、縛られたくないという方が多いように思います。

どちらかというと私もお金の交渉からは、気持ち的にはできれば避けたいと思ってしまいます。

先日、さぶみっとというWeb制作マッチングサイトを先日見ていたのですが、契約や未払いの相談みたいなものが思いのほか多いのに驚きました。
https://hp.submit.ne.jp/qa

いくら仲の良いお客さんでもお金の話しになるとシビアになりますし、支払い交渉はなんだか金金言ってるみたいで、出来ればやりたくないと思うのは誰でもそうだと思います。
でも、ビジネスとしてやっている以上は絶対に避けては通れない道です。

独立するのにWeb関連の仕事は一番やりやすいと言われているように、最近は若くしてフリーランスで活躍されている方が増えているように思います。
個人でやる場合は自分で請求や金額交渉もやらないといけなくなるので、お金の話は結構シビアになります。

できたものに対してクレーム付けられて、納品後の値引き交渉や支払いを拒まれる。
クライアントの都合で公開が延びて、請求がいつまでもできない。
動いていた案件がなくなったので、請求もできなくなった。

こういうことで泣きを見た経験のある企業や個人の方も少なくはないでしょう。

よく他業種の方に、こんなにリスクのある取引をしている業界はない。といわれることもあります。
とはいうものの、実際にやってみないとわからないことだと思いますが、出来ているモノを売る商売と異なり、無形のものに対してお金の交渉をするのですから、簡単ではありません。

自分なりにいやな思いもしつつ事前に交渉しておいたほうが良いと思うことをまとめてみました。

業界全体がきちんと交渉できて、それが定着すると良いのに、と思いながら書きました。


制作する前にきちんと交渉すべきこと

1. 着手金の交渉

Web制作会社で着手金をいただかないで作業している会社もあるのではないでしょうか?
Webサイトの制作などですと、「やっぱりやらなくなった」などということもあります。
この場合「案件がなくなったので当然お支払いできません」なんていわれると、結局下請けの制作会社が損をみます。

例えはちょっと合っているか分かりませんが、家を建てる場合でも車を買う場合でも、頭金は必ず支払います。
当然無形の状態にお金を支払うわけですから、払う側にとってみたらリスクも感じると思います。

ですが、Web制作の場合はやるだけやって企画がぽしゃった、、なんて話しもよくあるので、ビジネスとしてリスクヘッジは必ずすべきでしょう。

2. 支払いサイトの確認と交渉


支払いサイトが長いと特にフリーランスの方などは生活にそのまま支障がでてくるのではないでしょうか?
企業にとっても倒産リスクになりますので、きちんと確認と交渉はすべきです。

支払い側はできるだけ後に支払ったほうがリスクは少ないですし、請求する側はできるだけ早くもらいたいと思うはずです。
ですので、交渉すること自体は全然悪いことではありません。

物販でもなんでも先払いか現物と交換で支払うのが基本です。
本番公開(納品)して、さらにそこから支払いサイトが数ヶ月後なんていう商売はこの業界だけではないでしょうか?

3. 振り込み手数料の負担交渉


見逃しがちですが、振り込み手数料は重要です。
当然のように制作費から振り込み手数料を引いた額を入金されることが多いかと思いますが、通常家賃でも通販でも振り込みの場合は振り込みする側が負担する場合がほとんどではないでしょうか?
たとえば値引き交渉されてギリギリまで値引きして結果、かつ振り込み手数料まで引かれてしまってはどうしようもありません。

事前にひかれるのがわかっているのであれば見積りの時点で調整すべきです。

4. 値引き交渉は見積りの時点で。

請求の段階で値引き交渉をされる場合もあったりします。
基本的には見積もり段階で値引き交渉等はすべて完結しておいたほうが良いでしょう。

請求の段階でごねられても、本番公開してしまったサイトを引き戻すわけには行きませんので、ここはしっかりと請求の段階では値引き交渉には応じない旨伝えて、見積もり段階で双方納得のいく値段なりを決めておくべきです。
(普通に考えて、支払う段階で値引き交渉なんてありえない、のですが往々にしてこういう交渉はあったりするのです。)

5. 発注書をいただく。

これは当然いただくべきです。当社もかならず発注書をいただくようにしています。
お手数をおかけするのは分かっているのですが、ビジネスでやっている以上口約束ほど後々揉めるものはありません。

同業の会社様の中で発注書のやり取りをしていない会社も少なからずあるようです。
親しい会社だと口約束になりがちですが、あくまでもビジネスですので、制作依頼はきちんと発注書をいただくようにしたほうが良いです。

6. 分割払いの交渉

お客さんの都合で納期がずれているのに納品が完了していないから請求ができない。
とこういうパターンは往々にしてあると思います。制作側は納期をきっちり守ってテストアップまで完了しているのに、確認待ちで数ヶ月ほったらかし。
こういう場合、言いにくいかもしれませんが、制作は終わっているのだから満額ではないにしても請求交渉をするべきです。

また長期の案件の場合は必ずフェーズわけで分割請求の交渉をしたほうが良いと思います。
いくら金額の大きな仕事でも期間が長いと、その間の人件費はどんどん出て行きますので、、

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以上のことはすべて理想的な交渉です。

この業界、お客さんの紹介など横のつながりでお仕事いただく機会も多く、なかなか交渉しにくかったり、すべての条件を飲んでもらうことは難しいかも知れません。
ここまで書いておいてなんですが、正直いうとすべての条件飲んでいただくのは結構難しいです。

でも、交渉しないよりは勇気を出して交渉してみるべきです。

当然中には嫌な顔されたり、「それじゃあ別の会社にお願いするんでいいですよ!」といわれる場合もあると思います。

ですが、すべて向こうの条件じゃないと仕事をいただけないということは、会社や個人の実力ではなく、「都合が良いから、言うことを聞いてくれるから一緒に仕事をしているだけ」と思って割り切って縁がなかったと思うのもまたひとつです。
不利な条件ばかりで、次に大きな案件あるかも知れないと期待をして契約しても、自分や会社の腕を見てくれていなければ、結局大きな案件は自分の会社にはまわしてくれません。

しっかりしている企業は当然のように交渉にあっさり乗ってくれたりもします。
私はお金の交渉するときは、自分の中で「悪いことしてるわけじゃないもん」と何度も自分に言い聞かせてから交渉するようにしています。

たとえば交渉する際に、着手金はできないにしても支払いサイトを短くしていただく、など譲歩できる部分はお互いに譲歩するような交渉をすると良いかと思います

よく同業者の方とお話しすると、Web制作会社は下請けで使い捨てのように見られているから、もっと立場を底上げしたい、などという話しを聞きます。
技術水準はどんどんあがっているのに、駒のように使われるのはビジネスとしてきちんと交渉できていないからなのではないでしょうか?

そういう意味で、付け入る隙がある業界と思われているのかなあとも思います。

こういう話題ってWeb関連のセミナーなどでもやっていないのでちょっと書いてみました。

執筆者:高本

株式会社8bit 取締役の高本です。 社内のWebサービス企画、プログラミングや、売上・請求管理にいたるまで幅広く担当しております。

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