こんにちは。株式会社8bitの高本です。
今年は去年と違い、Webサービスを作る前にちゃんと考えてからやりましょう!というのが恥ずかしながら当社内でのスローガンのようになりつつあります。
今回はWebサービスを立ち上げる前に考えるべきことをまとめてみました。
これだけWebサービスがあふれている中で、今から画期的なサービスを作って売れるようになるのはすごく大変です。
ITで一攫千金というと、Webサービスを作ろうという発想に行きがちですが、みんなおんなじこと考えてますので一筋縄では行きません。
未だにスマッシュヒット出せていませんが、作っていくうちに考え方にも変化が出てきました。
量産することでWeb制作の受託案件を取ろうというのであれば、量産OKだと思いますが、Webサービスだけできちんと収益を取ろうと思ったら、よく考えないと、作ってみたのはよいけれど。。ということになりかねません。
今回挙げたのは、技術的なことや収益モデルではなく、会社としてこれから運用していくWebサービスを作るのに基本的なことです。
まずは作れるかどうかの前に今回の挙げたことを確認してから、開発をするかどうか判断したほうが良いかと思います。
■絶対に考えるべきこと4つ
1. 同じアイデアをなぜ他社がやってないのか?まず、思いついたアイデアがネット検索でも出てこない場合、「競合がいないからニッチなサービスができる!」と考えないで、なんでこんなに良いアイデアをどこの誰もやってないだろう。。と疑ってかかるべきです。
これだけWebサービスについてアイデアを出す人が沢山いる中、個人も会社もやっていないなんておかしい。。
競合がいないのは逆にやるべきでない理由があるのではないか?ここから入ってよくよく企画を練っていくべきかと思います。
すごくよく考えると気が付かなかった落とし穴に気が付くこともあります。
まずは、実際に企画として動く前にやるべきです。
2. 自分でも常に利用しようと思えるか?
実際にこれから作るサービスは仕事や生活で自分でも利用するものなのか?考えた方が良いです。
はっきり言ってWebサービスは作り手の立場だと企画や開発しているときは一番集中してやるのですが、自分でも使わないものを作ると公開した後に、どんどん気持ちも離れていきますし、良い改善案は常に使っていないと付け焼刃程度のアイデアしか出てこなくなります。
多くの成功しているサービスを作っている方や会社はそのサービスを自社でも日常で使っているように見受けられます。
業務的に運営しているから使うのではなく、自分でも日常的に使えるもの、必要だと思うサービスを作るのが一番良いと思います。
3. 売り込みに営業などの人員が必要なものではないか?
実際にクーポンサイトなどのように、実店舗との交渉や掲載許可が必要だったりするサービスは営業活動が必要です。
儲かりそうだから、Webサービスを作るだけ作って、実際に売り込みをかける営業がいないと困るような内容であればちょっと考え直してみることも必要です。
実際に売り込みをかける人員もいないのに、作るだけ作ってもせっかくかけたお金と時間はすべて無駄になります。
特に中小企業でこれからWebサービスを立ち上げようと思っている少人数の会社は「売り込みを誰がやるのか?」からきちんと決めておかないと、後で揉めます。
うまくいかなかったときに責任のなすりあいになること必至です!
4. 自分たちで運用できるジャンルのものか?
儲かりそうだからと言って自分たちで運用できない、専門知識がないようなWebサービスは危険です。
ユーザーが利用してくれると、それなりにサポートが必要ですし、ユーザによっては結構大変な場合がありますので、専門知識が凄く必要なものやその分野に特化した知識のある運用者がいない場合は、やるかやらないか、ちょっと考えてみた方が良いと思います。
ちょっと勉強した程度、ちょっと知っている、程度で手を出すと運用する際に困ります。
実際に運営に密にかかわってくれる協力者がいれば別ですが、アドバイスをくれる程度の知人がいるからというレベルでは今一度考えなおしてみても良いかと思います。
■自分なりの見解
1. 後発だって構わない。改良のうえに新しいサービスを生み出せれば。これだけサービスが出ていると利益を生み出すようなサービスをまだ誰もやったことのないアイデアをひねり出して形にするのは至難の業です。
どうしても作り手のこだわりから「今までにないもの!」と思ってしまいがちですが、私はパクリと改良でも良いと思ってます。
パクリというと耳触りが悪いですが、そもそもビジネスはWeb制作だってなんだって、誰かがやり始めた業務を真似といえば真似しているだけで、差別化などによりみんな売り込んでいるだけです。
既存のサービスでもそれが極めて良いものになるような改良とアイデアを盛り込んであげれば新しいサービスに生まれ変わります。
そもそも日本のWebサービスはほとんど海外サービスを日本人向けに改良したものなんですから、、、
2. ネーミングやインターフェイスで差別化。
1にかかってきますが、もともとあるものは既存のサービスにないかゆいところ手が届くことやキャッチーで人の目をひくネーミングも重要かと思います。
後発でもネーミングがキャッチーで話題にあがりやすかったり、ユーザーインターフェイスが既存のサービスに比べて画期的に使いやすいなど、何か特徴があるとそれだけでも使ってくれたり注目を浴びたりすることができます。
3. 大手だからできる営業が必要なサービスは真似しない方が良いです。
これは中小企業に限ったことなのかもしれませんが、儲かりそうだからといって大手とおんなじサービスを作ろうとしないことです。
実際に運営できないのに、作りすぎてしまうと本当に大変なことになります。
営業さんが沢山いるような会社であれば良いと思いますが、少人数でやっている中小企業は営業マンなんていない場合もあるので、アナログな営業が必要なものは辞めておいた方が良いと思います。
WebでPRできるものであれば大丈夫だと思います。
4. 自分も使うサービスをまずはつくるべき。
これは実経験からですが、一発ものの企画ではなく、今後長く運営するつもりのサービスであれば、自分でも使わないサービスは作らないほうが良いです。
企画段階や作っている段階では盛り上がっていると思うのですが、実際に公開した後は細かい修正や、使ってくれる人を増やす地味なPRやお問い合わせ対応などがほとんどです。
常に自分でも興味を持って使わないサービスだと、この運用が結構きついです。
「好きこそものの上手なれ」で実際に自分が楽しめる、便利だと思えるものでないと運用という意味では継続は難しいです。
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Webサービスがヒットしていると華やかな会社に見えますが、中途半端に手を出すと企業のサービスが個人のサービスに勝てないなんていうことはざらにあります。
個人で作っていらっしゃる方は好きで楽しんで自分が欲しいと思ってWebサービス作っているので、そこが会社より強いんだと思います。
個人でつくる場合は趣味の範囲でできるかもしれませんが、会社でやっている以上は収益化を図らないといけないので、好きだからちょっとやってみるということもなかなか難しいところです。
個人的には人間働いている時間が一日の大半なので、ビジネスに役に立つものが一番取っ掛かりやすいかなと思います。