BCP(事業継続計画)としてのWebサービス

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こんにちは。株式会社8bitの高本です。

今回も震災に絡んだ話しになってしまいますが、今回の震災で本当にWebサービスがいざメールや電話が通じないときに役立つことがわかりました。
すでにこういう事態に対応するべくWebサービスを新規にリリースされている方もいらっしゃるようですが、今回の震災では弊社のGrmoというグループウェアも少なからず活用されたようです。

弊社のGrmoというグループウェアはASPサービスを無料で開放し、カスタマイズ導入で利益を得るというビジネスモデルです。

そのカスタマイズ導入で「BCP(business continuity plan)」事業継続計画のひとつとして「災害掲示板」へのカスタマイズを一昨年納品しました。
いつ起こるかわからないものに対して危機管理として費用を投資するのは、なかなかに難しいことかも知れません。

ただ、今回のようなことがあり、実際に困ったときにはどういうものが役に立つのか分かったと思います。

今回はどうしてBCPの一環として企業で災害掲示板を用意したほうが良いのかを少し書いてみます。
メールも電話も通じにくい状況の中で、企業も社員間で使える緊急時のWebサービスなど連絡手段を用意しておかないといけないのかも知れません。

■Webサービスを工夫して使える人は少なく、シンプルに連絡を取りたければ分かりやすいツールを。

震災が起きて連絡や安否確認としてTwitterが大活躍していますが、これを機に親にもTwitterにアカウント登録をさせた人もいると聞きます。

Twitterを使っている人はかなり活用していましたが、それでも自分の親など見ているとTwitterのタイムラインを見ていて何が正しい情報なのか、自分に対してのメッセージなのか混乱した中では使いこなせないのではないかと思います。

災害掲示板はほとんど普通の掲示板機能ですが、「災害掲示板」といわれないと通常の掲示板を連絡手段として応用しようという発想はネットを使い慣れている人にしか出ないと思います。
そういう意味でも「災害掲示板」という名目で「災害のときにこれで連絡をとろうね」という機能をグループウェアにつけるとか、専用に用意するのはすごく重要です。

社員の家族でもいざというときには活用できる簡単な掲示板があると、緊急時、混乱しているときには的確に情報のやり取りができると思います。

■出社状況などの連絡網として活用。

今回のような計画停電などで電車が止まったり、色々な状況が発生すると企業では自宅待機などの要請がでると思います。
もちろんメールや電話で連絡すればよいのですが、地震から週が明けた月曜は電車も遅れていたりして、連絡を取るために電話が通じにくい状況下にありました。

こういうときに災害掲示板のようなものがあれば、アクセスして会社の判断をあおることができます。

■グループ単位で使うサービスであれば、サーバダウンの可能性も低い。

東京がすべて停電になってしまうと話しは違いますが、企業は自社のホームページで使っているWebサーバをレンタルなどで契約しているかと思います。

社員同士またはその家族が連絡を取るという限られたグループの中だけで利用するのであれば今契約しているWebサーバで十分かと思います。

不特定多数のユーザーが使うサービスは万が一ということもありますので、可能性としては自社で契約しているWebサーバに災害用のWebサービスを設置しておいて利用したほうが、情報もかく乱しませんし、ある程度ダウンなどの心配をせずにスムーズに連絡のやり取りができるかと思います。

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災害時の緊急の連絡や安否確認で企業が社員にできることのひとつとして掲示板などのWebサービスを提供することも必要だなと震災が本当にきて実感しました。

執筆者:高本

株式会社8bit 取締役の高本です。 社内のWebサービス企画、プログラミングや、売上・請求管理にいたるまで幅広く担当しております。

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