【Guidline 4.2.2】8bitアプリをリリースしたときにアップルからリジェクトをいただいたお話

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

突然ですが、弊社のアプリが存在するのはご存じでしょうか

実は弊社のこのブログや見積もりシミュレーションなどを一つのアプリにしてリリースしようと思いました。

アプリとはいえ、コンテンツ部分はWEBサービスを流用するいわゆる「ウェブビュー(Webview)」で作っていこうと言うことになりました。
これは導入時および更新時の負荷を軽減するためのものです。

最初のコンテンツ

最初は「ブログ」「弊社のサイト」「見積もりシミュレーション」「お問い合わせ」の4つを切り替える形にして申請しました。

1度目のリジェクト!

今から思うと当然なのですが、Appleからリジェクトが来ました。

理由としては

「Guideline 4.2.2 – Design – Minimum Functionality」

4.2.2 カタログを除き、主な目的がマーケティングの資料の提供、広告、Webクリッピング、コンテンツアグリゲーター、リンク集であるAppは許可されません。

まぁそうですよね。
これはまさに「リンク集」なのですから…

って事で色々考え、コンテンツを以下のように変更しました。
  • 8bitのアプリではあるが、ブログに書かれている情報収集アプリとして変更しよう
  • 「最新情報」「注目記事」「検索」としてアプリの設定項目を追加してその中に会社概要とともに「見積もりシミュレーション」「お問い合わせ」を入れよう
これで単なるリンク集から8bitブログ内の情報を見ることができるアプリにしようと軌道修正を行い、再度申請を出しました。

2度目のリジェクト!!

やはりというか2度目のリジェクト、理由も以前と同じ「Guideline 4.2.2」です。
他の人の話を聞くとこの理由が抽象的でどこを修正すればよいかわからないとのことでしたので、自分なりに考えてみた結果

「アプリでしかできない機能を追加しよう」となりました。

具体的には「PUSH通知」機能を実装するようにしました。
記事が更新された場合に通知が来るアレです。

とはいえ、8bitブログにPUSH通知の機能はなく、単純なPUSH通知画面から通知設定を行うことで通知されるという形にしました。

これで「Guideline 4.2.2」にあるような単なるリンク集ではなくなったはず。
審査に出してみました。

3度目のリジェクト…

さすがに何をすればよいかわからなくなってきました…

Appleに問い合わせても同じ「Guidline 4.2.2を見ろ」の一点張り(しかも英語)なのでどうしようもなく

選択肢としては一度アプリ申請を変更し、bundle IDも変更して別アプリとして提出する(レビュアーが変更される可能性がありレビュアーによっては通る可能性あり)事も考えましたが、安定性がないので、正攻法で通したいと思います。

いろいろなアプリを見て思ったのですが、いくら情報アプリとはいえウェブニューを最初から載せてしまうと心証がよくないなということです。

そこで当初の「ウェブビューだけでアプリを作る」方針から転換し、以下の機能に変更しました。
  • トップ画面に関してはウェブビューベースからネイティブベースに切り替える
  • ネイティブベースで記事一覧を作り、詳細はウェブビューベースで表示する
  • 詳細画面に「ブックマーク機能」をアプリ側で持つ
  • 「注目の記事」を削除し「ブックマーク」した記事一覧を表示するようにする
  • 「検索記事」も検索履歴をアプリ側で保持する
これを行うことでウェブベースからネイティブベースのアプリになることができました。
また、副次的な効果として画面表示も速くなり、アプリならではの表示速度になることができました。
(webViewだと画像やCSSを読み込む必要がありその分読み込み時間がかかります)

これで審査に出してみると…

ようやく承認!

やっとです!

あっさりと承認されアプリが公開されました!
何度かアプリのアップデートをかけていますが問題なく承認されているので、よほどのことがない限りこのアプリはリジェクトされることはないかと思います。

ここまで苦労するとは思わなかったのでうれしいものです。

アプリのスクリーンショット






ちなみに…

Android版ですが、割とサクッと審査に通りました…
なんなんだ、この差は…

注意すべき事

今回のアプリをリリースする上で気づいたことは以下のようになります。
  • ウェブサイトでできることをやってもほぼ承認されない
  • 必ずアプリでしかできない機能を追加すること
  • ウェブビューを使う場合は、コンテンツ内容に気をつける(外部サイトに飛ぶ場合はアプリ内ブラウザ(SFSafariView)で開く
  • ウェブビュー内で他のプラットフォームや課金系があると問答無用でリジェクトされる
  • 審査時間はだいたい20時以降
今回はほぼ上2つで引っかかりましたが、Apple以外の課金サービスやストアへのリンクがあると問答無用でリジェクトされます。
WebViewを使ってると意外とリンク先のことを考慮し忘れたりするので、注意しましょう。

弊社のアプリ

参考までに弊社のアプリのリンクを張っておきます。
もちろん無料ですし「見積もりシミュレーション」もついているので是非ご活用を…

モノづくりブログ|Web制作会社「8bit」オウンドメディア (App Store)
モノづくりブログ|Web制作会社「8bit」オウンドメディア (Google Play)

 

執筆者:松本[ エンジニア ]

関連記事

プログラミング

【PHP8】関数を作るときにしっかりと型宣言をするお話

目次1 天国でもあり地獄のようなPHPの変数事情2 関数も型宣言する時代 天国でもあり地獄のようなPHPの変数事情 PHPは昔から良くも悪くも変数の型に対して寛容でした。 いきなり型宣言をせずに使えますし、なんなら $hoge .= “宣言しなくても追加”; ですら怒られないくらいでした。 ただ、PHP5あたりからうっすらとまずいよねってことになり、PHP5系では非推奨、PHP8以降になると、warningとしてしっかりとアラートが出るようになりました […]

プログラミング

【PHP】古いWordPressで絵文字を使えるようにするお話

WordPressはLAMP環境で動くCMSとして昔から有名ですが、昔から使われているサイトの場合、絵文字が使えないことがあります。 今回はそういう場合の絵文字を使えるようにしてみましょう 目次1 MySQLのバージョンを調べる2 テーブルの照合順序を変更する3 最近の事情 MySQLのバージョンを調べる 使えるようにしましょうといいつつ、実は大前提があります。 それはMySQLのバージョンが5.5以降であることです。 それ未満のバージョンは「utf8mb4」にできないため、 […]

Webサイト制作

【さくらのレンタルサーバー】環境ごとにPHPのバージョンを変更するお話

最近何かとAI関係で話題の「さくらインターネット」ですが、レンタルサーバーはコスパもよく、かなり使いやすいサービスだと思います。 特にWordPressなどのLAMP環境に最適化された環境であり、PHPもいろいろなバージョンを選ぶことができます。 変更方法も簡単でコンパネからボタン一つでできるので楽ちんですね。 ただ当然なのですがマルチドメインで運用している場合もすべての環境にPHPのバージョンが一斉に反映されてしまいます。 それはそれで便利なのですが、例えばこの環境のみバー […]

株式会社8bit (エイトビット)

東京都目黒区でWebサイト制作、Webシステム開発などを行っております。
コーポレートサイトやWebサービスの企画・提案を得意としており、自社での経験を元にアイデアをカタチにするお手伝いをさせていただいております。

Web制作に関するご相談はお気軽にどうぞ

弊社に制作をご依頼いただく際の費用感をご確認いただける、
見積りシミュレーションをご用意いたしました。