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アプリ内課金について
スマホアプリではアプリ内で課金を行うことができるいわゆる「アプリ内課金」と呼ばれる機能があります。ガラケー時代は3キャリアそれぞれの決済システムがあり、厳しい審査とともにそれぞれの決済に対応しないと駄目でしたが、スマホアプリでは1つの決済方法で対応が可能となり、しかも世界中のユーザーが利用することが可能となります。
このエントリーではアプリ内課金全般について説明したいと思います。
そもそもアプリ内課金とは?
そもそもアプリ内課金とは何ぞやという話になりますが、簡単に言うと「アプリ内で用意したアイテムをそれぞれのストア(Google Play or App Store)の課金システムを使ってアプリ内で購入できる」
となります。
webサービスで課金システムを導入したい場合、サービス事業者はクレジット会社と契約して課金システムを構築したり、銀行振込の場合は口座を用意して入金確認等を行う必要がありますが、アプリ内決済の場合は実装さえしてしまえば(そして審査さえ通れば)アプリだけで決済を行うことができ
ユーザーもクレジットカードや銀行振込などのリスクや手間なく、簡単にアイテムを購入することができるというウィンウィンのサービスとなります。
アプリ内課金を導入する上での注意点は?
本当に便利なアプリ内課金ですが、注意点もあります。本来はこちらで構築すべきシステムや契約などを全て受け持つ代わりにアイテムが1つ売れる度に手数料が発生します。
その手数料はGoogle Appleともに30%となりますので、あらかじめ手数料を念頭に置いた価格設定を行う必要があります。
「じゃあ自分たちで課金システムを構築してやればいいのでは?」と考えてしまいますが、アプリ内でGoogleやAppleが用意した課金システム以外の課金方法を実装すると100%リジェクトされます。
課金の案内や外部サイトへのリンクを載せただけでも100%リジェクトされます。
少し前に某ゲーム会社のゲームアプリがGoogle PlayやApp Storeから大量にリジェクトされたニュースが流れましたが、背景にはこれが関係していると思われます。
アイテムとは?
これはGoogle Play とApp Storeで若干異なりますが、大きく分けると- 1回限りのアイテム
- 毎月支払いが発生するアイテム
前者は例えば「ゲームアイテム」や「広告非表示機能」を実装する場合によく使われるものです。
後者はサブスクリプション(サブスク)サービスを行う際には必要で「有料会員」機能を実装する場合に使われます。
特に後者はユーザーからすると毎月課金手続きを行う必要が無く、サービス事業者からすると一度課金してもらうと解約するまで毎月課金が発生することで取りっぱぐれることがありません。
しかも1年以上継続して契約したユーザーの場合は手数料が30%から15%に下がります。
Google Playと App Storeのアプリ内課金の違いは?
Google Play | App Store(Apple) | |
---|---|---|
手数料 | 販売価格の30% | 販売価格の30% |
アイテム種類 | ・消費型アイテム ・定期購入アイテム |
・消耗型アイテム ・非消耗型アイテム ・自動更新サブスクリプション ・非更新サブスクリプション |
売価設定 | 1円単位で設定可能 | 「Tier」から選択 |
例えば1,000円で売りたい場合は「1000」と設定すれば1,000円(税込2,200円)で販売してくれます。
しかしApp Storeの場合は「Tier」という価格リストからこちらの希望する価格に一番近い価格帯を選択します。
例えば1,000円で売りたい場合でも価格リストには1,000円がありませんので980円の(価格帯8)か1,100円の(価格帯9)を設定する必要があります。
また、この価格リストは為替変動や増税などで不意に更新されることがありそこで価格が変更される事があるので、注意する必要があります。
最後に・・・
手数料や厳しい審査はありますが、ユーザーからすると気軽に課金ができるので、有料コンテンツがある場合は積極的にアプリ内課金を導入したいですね。参考資料
App内課金 – Apple Developerhttps://developer.apple.com/jp/in-app-purchase/
Google Play 請求サービス -Android Developers
https://developer.android.com/distribute/play-billing
YoutubeChannelのご紹介
同様の内容を、動画でご覧になれます。https://youtu.be/1WsTMbb-R1Y