Web制作の書籍ではあまり書かれない、制作現場における支払いトラブルや瑕疵、著作権についての書籍が再出版となります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

本日、弊社スタッフによる共著が8/10に発売となりました。
(8/9には大型の書店には並んでいるかもしれません)

Web制作におけるトラブルあるある事例をまとめた本です。

以前、レクシスネクシス・ジャパン社より出版された「Web業界 受注契約の教科書」「Web業界 発注制作の教科書」の改訂版として、第一法規社より再出版されました。
タイトルに教科書という言葉が使われており、内容としてはちょっと違うのかなということで、対タイトルを変えての再販となっています。

制作会社など受注の立場に立った受注編、発注する立場に立った発注編の2冊同時の発売です。

Web制作の受託制作をおこなっていると、多少なりともクライアントとの認識の齟齬でちょっとした揉め事などが発生することがあります。
揉め事程度で済めば良いですが、訴訟やその一歩手前までいきそうなトラブルに繋がることもあります。

そういったWebサイト制作におけるトラブルについて、事例と法的解説の2部仕立てとなっております。弁護士の藤井総先生と、弊社高本の共著です。

本書発売にあたり、両書の内容について少し紹介させていただきたいと思います。

Web制作における数々のトラブルと、
現役の弁護士により法的解説。

本書の特徴は、Web制作関係者が読んだら「あるある!」とうなずける事例の数々、その事例に対して弁護士の先生が法的見解を解説しているところです。
本書では、さまざまな有名IT企業の顧問を担当されている、藤井総先生が解説をしてくださっています。

> 藤井先生の事務所のオフィシャルサイト
弁護士法人ファースト&タンデムスプリント法律事務所

既刊のWeb制作ディレクションの本とは内容が大きく異なります。

ただのWeb制作あるある話だけではなく、法律的には瑕疵はどちらにあるのか、制作現場として事前に回避するには何を確認しておくべきか、などが解説されてており、経営者にとっても現場の制作者にとっても、かなりお役に立てる内容だと思います。

現在トラブルで困っている方、制作業務にあたり不安を感じている方には、一度手に取っていただきたいです。

実際にトラブルに見舞われて、制作費の支払い拒否とか強制値引きなどされる前に、一度目を通していただけると心強いのではないかと思います。

 

受注契約時のトラブル回避の主な内容。

受注
受注編について内容を紹介します。

制作会社としてWeb制作案件を受注した際に、よく(?)あるトラブルなどの事例を挙げています。
  • デザインに納得ができないという理由で、見積り工数以上の修正を強制された。
  • デザインや納品物に納得で出来ないという理由で、なかなか納品・請求をさせてもらえない。
  • コンペで提出したデザインデータを流用された。
  • 制作費の振込み金額が請求額と異なる。
  • 受注した案件がとん挫して、請求や支払いを拒否された。
  • 納品後の値引きをしつこく迫られた。
などなど24の事例を挙げています。

どれもこれも、経験した人であれば思い出したくもないような事例ばかりです。
逆に経験した人でないと、こういうことが現実にあるということを知らないと思いますので、これから制作会社を立ち上げる方や独立を計画している方にはお勧めです。

特に、小規模な制作会社や、立ち上げ間もない制作会社、フリーランスの方など、強制的な値切りや納品後の支払い拒否などの憂き目に遭いやすいです。
そういうトラブルに巻き込まれないために、どのような過程でトラブルが発生し、受注する前にどういった点に気を付ければ良いか、と現場の視点で解説しています。

Web制作会社のディレクターやフリーランスなど、直接クライアントとやり取りを行う方に、是非手に取っていただきたい内容になっています。
> Amazonで購入する
24の事例から学ぶ 法律と現場のプロが教える Web制作「受注」契約時の現場トラブル回避術

発注時のトラブル回避の主な内容。

発注
発注編は主に、自分がWebサイトの制作を依頼する立場のお話です。
受注と似た部分もありますが、発注する側の立場に立って書かれています。
  • ちょっとした修正のたびに費用がかかってしまう。
  • イメージしているデザインが全然出てこない。その割に修正料金がかかると言われてしまった。
  • メンテナンス契約を結んでいるはずなのに、何もしてくれない。
  • 同じ会社に似たような作業をお願いしているのに、毎回料金が大きく異なる。
  • SEOを専門の会社に依頼したのに、全然成果が出なくて、お金だけがかかる。
  • フリーランスに制作を依頼したら、突然連絡が取れなくなってしまった。
などなど20の事例を挙げています。

Web制作やWeb広告の依頼をする立場にある方であれば、うなずいてくださるような内容を挙げています。発注編は、よりトラブルの内容を身近に感じていただくために、会話を多用するなどの工夫をしております。

企業のWebサイトの担当者や広報の方など、Webサイトの制作を発注する立場の方にお勧めです。
Web制作会社で外部の制作会社やフリーランスに発注している方でも役立つと思います。

制作会社にとってはちょっと厄介なクライアント、ではありますが、ちょっとうるさいクライアントであることで、制作会社も気を引き締めて取り掛かれますし、良いWebサイトが出来るのではないかと思います。

本書を読んで、ちょっと分かってる感のあるクライアントになっていただきたく、書いたつもりです。

>> Amazonで購入する
20の事例から学ぶ 法律と現場のプロが教えるWeb制作「発注」時の現場トラブル回避術


 

【本書をご購入前にご注意ください!】

すでに「Web業界 受注契約の教科書」「Web業界 発注制作の教科書」をお持ちの方は、事例などに変更はありませんのでご注意ください。

法改正に伴い、法的解説部分の改訂が主な改訂内容となっています。
私の事例については、言い回しなどを少し変更した程度となっております。


24の事例から学ぶ 法律と現場のプロが教える Web制作「受注」契約時の現場トラブル回避術

20の事例から学ぶ 法律と現場のプロが教えるWeb制作「発注」時の現場トラブル回避術

執筆者:高本

株式会社8bit 取締役の高本です。 社内のWebサービス企画、プログラミングや、売上・請求管理にいたるまで幅広く担当しております。

関連記事

プログラミング

【PHP8】関数を作るときにしっかりと型宣言をするお話

目次1 天国でもあり地獄のようなPHPの変数事情2 関数も型宣言する時代 天国でもあり地獄のようなPHPの変数事情 PHPは昔から良くも悪くも変数の型に対して寛容でした。 いきなり型宣言をせずに使えますし、なんなら $hoge .= “宣言しなくても追加”; ですら怒られないくらいでした。 ただ、PHP5あたりからうっすらとまずいよねってことになり、PHP5系では非推奨、PHP8以降になると、warningとしてしっかりとアラートが出るようになりました […]

プログラミング

【PHP】古いWordPressで絵文字を使えるようにするお話

WordPressはLAMP環境で動くCMSとして昔から有名ですが、昔から使われているサイトの場合、絵文字が使えないことがあります。 今回はそういう場合の絵文字を使えるようにしてみましょう 目次1 MySQLのバージョンを調べる2 テーブルの照合順序を変更する3 最近の事情 MySQLのバージョンを調べる 使えるようにしましょうといいつつ、実は大前提があります。 それはMySQLのバージョンが5.5以降であることです。 それ未満のバージョンは「utf8mb4」にできないため、 […]

Webサイト制作

【さくらのレンタルサーバー】環境ごとにPHPのバージョンを変更するお話

最近何かとAI関係で話題の「さくらインターネット」ですが、レンタルサーバーはコスパもよく、かなり使いやすいサービスだと思います。 特にWordPressなどのLAMP環境に最適化された環境であり、PHPもいろいろなバージョンを選ぶことができます。 変更方法も簡単でコンパネからボタン一つでできるので楽ちんですね。 ただ当然なのですがマルチドメインで運用している場合もすべての環境にPHPのバージョンが一斉に反映されてしまいます。 それはそれで便利なのですが、例えばこの環境のみバー […]

株式会社8bit (エイトビット)

東京都目黒区でWebサイト制作、Webシステム開発などを行っております。
コーポレートサイトやWebサービスの企画・提案を得意としており、自社での経験を元にアイデアをカタチにするお手伝いをさせていただいております。

Web制作に関するご相談はお気軽にどうぞ

弊社に制作をご依頼いただく際の費用感をご確認いただける、
見積りシミュレーションをご用意いたしました。