Web制作会社ってどういうポイントで選べば良いの?ということをたまに聞かれます。
確かにWebサイトというのはオーダーメイドなので、どこに頼めばちゃんと自分の欲しいものを作ってくれるのかわかりません。
業界にいればなんとなく分かりますが、初めてWeb制作を制作会社に頼む場合は不安だと思います。
今回はWeb制作会社から見たWeb制作会社の選び方のポイントを書いてみます。
裏事情を把握していれば、必ず確認した方が良いポイントというのは見えてきます。
当社は基本的に内部で制作しているので外部にお願いすることはほぼありませんが、もし選ぶとしたら必ず確認したいポイントや自分だったらこうするということを制作会社の視点で書いてみます。
目次
制作実績にあるデザインを作ったデザイナーはいるのか?
また指名してお願いできるのか?
制作会社を選ぶ時、必ず制作実績は見ると思います。ただ、その制作実績を制作したデザイナーは現在社内にいるのか、などは確認した方が良いと思います。
正直な話、制作業界の人の移り替わりは激しいです。
会社の実績として素晴らしいサイトデザインを掲載していても、そのデザイナーがいない、当時関わったスタッフは全員いないということも考えられます。
デザインはデザイナーによって結構個性が出てきますし、こちらの伝えたイメージを形にする能力も人によってかなりの差があります。
社内のデザイナーであればいくらでも時間をかけてイメージを伝えられますが、制作会社に発注する場合はあまりに修正が続くと追加料金を取られる場合もあります。
もし、イメージがあって実績に掲載されているこの感じのデザインをお願いしたい、と思った場合は念のため確認した方が良いでしょう。
社内制作なのか外部で委託するのか?
ここは結構重要なポイントです。制作会社と言いつつディレクションのみを行っており、制作自体は外部の制作会社にお願いしている会社も多くあります。
外部の制作会社を使っていても勿論良いと思うのですが、対応が遅くなるという懸念があります。
社内で制作スタッフを常駐させている制作会社であれば、万が一の緊急対応にもスムーズに応じてくれるかも知れませんが、外部で委託していると緊急対応などが難しい場合も考えられます。
特にシステムだけ外部だったりするとバグなどの不具合があった場合の対応もスムーズに進まないことがありますので注意が必要です。
一概にどちらが良いかということは言えませんが、念のため確認して判断した方が良いと思います。
契約時に話をした方が担当するのか?
発注する前に色々な提案や契約までの部分で話をしてくれていた担当者の方が実制作も担当するのか、というところです。よくあるのが営業の方が発注を取るために良い話ばかりをしてしまい、実際に制作に入ると担当ディレクターが当初と異なることや提案を言い出すという話です。
営業の方が悪いわけではありませんが、契約をする前にきちんと実制作に携わるディレクターくらいとは話をしてから契約すべきだと思います。
時々Webやシステムにそんなに詳しくない方が窓口をやられていることもありますので、実制作はどういった人が担当するのか、また自分の要望を伝えて制作に携わる方に理解してもらったうえで契約するのが望ましいでしょう。
また、窓口になる方がきちんと受け答えできるのかどうかもポイントです。
もし、大きな規模の案件であれば対応という部分がすごく重要になってきます。
例えば質問や確認などをして、その場で分からないことが多かったりすると後々スムーズに制作が進むのか不安ですよね。
何もない状態から自分のイメージしたものを作ってもらうわけですから窓口となる方は重要な存在です。
その点についてもしっかり見定めたいところです。
出来れば打ち合わせは制作会社の事務所に出向いてみる。
発注元なんだから打ち合わせはこちらに来てほしいという気持ちもあると思いますが、最終的に発注する際は発注先の制作会社の事務所に出向いて、どんな環境でどんな方が担当してくれるのかきちんと確認した方が後々制作がスムーズです。デザイナーさんなどの実制作に携わるスタッフは打ち合わせの場に出て来ない場合も多くあります。
規模の大小にもよるのかも知れませんが、どんな事務所でどんな方が一緒に制作に携わってくれるのか確認しておいた方がお互いにコミュニケーションもスムーズになるかと思います。顔の見えないクライアントより実際に会ったことのあるクライアントの方が制作スタッフにとっても親近感沸きますし。
あと、事務所がマンションの一室なのか、仮事務所なのかによってもセキュリティ面でも安心かと思います。
マッチングサイトを使うより自分で探して問い合わせ。
制作案件のマッチングサービスというものが結構存在します。マッチングサービス自体は悪いとは思いませんが、個人的にはWeb制作年鑑などの本やWebサイトを検索して、自分で実績などを確認しながらアプローチした方が良いと思います。
というのはマッチングサービスで見積もり依頼を出せば大量に見積もりは来ると思いますが、それを判別する手間が結構かかります。
とにかく沢山見積りが来る場合もあるのでサービス経由でひとつひとつ確認して返事を出す、話を聞くのに時間はかかります。
その点、自分で探した方が制作会社のWebサイトや実績を見ていいな、と思ったところのみにアプローチ出来るので時間的にも無駄がなくなりますし、問い合わせの返信タイミングや電話対応などでその会社の対応などもよくわかります。
これは人によって探す時間すらもったいないよ、と思われる方もいらっしゃると思うので一概には言えませんが、個人的には自分で探して問い合わせが一番良いのかな、と思います。
うまく制作会社を使うコツ。
これは制作会社の立場からいうと、とにかくコミュニケーションをきちんと取ることです。例えば修正などについてもお願いした修正が出来ていればその旨返信する、など細かいことです。
ビジネスとはいえ制作者も人間ですから、いつもきちんとコミュニケーションをとってくれているクライアントには情が沸くものです。
そういうクライアントにはちょっとでも良いものを提供しよう、と思うのは当然でしょう。
逆に金を払ってるんだからやって当然だろ、無理な根切りをしておいて納期を無理に詰める、などの対応をすると後々あまり良い結果になったのを見たことありません。
(制作会社も構えてしまうので、融通をきかせたりサービスで対応してもらうということが出来なくなってしまうでしょう。)
もちろん、発注しているのだからそれなりに費用に見合ったものを作ってほしいというのが発注者の気持ちです。
ですが、ちょっと気を付けてコミュニケーションを取るだけで全然制作会社の対応も変わってくると思います。
私自身もそうだと思いますが、制作者は結構個性的で自己承認意欲が強いです。
ビジネス関係なく自分の作ったものに対して良かったのかいまいちだったのか、というところは一番気になります。
そういった意味でレスポンスなどもコミュニケーションをうまく行い制作者を乗せる、というのも発注者の腕も見せどころではないでしょうか。
出版関係の編集者の方はその辺うまいですね。
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担当者との相性なども大きな要因ですので、すべてがすべてその通りではないかも知れませんが、気を付けて確認した方が良いポイントを書いてみました。
まだ、制作会社を使ったことのない方の参考までに。