Webサービスのリニューアルにあたって逆さまから考えてみたこと

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久しぶりの更新です。

最近、当社のとあるWebサービスをリニューアルしようという話があり、構成やら何やら毎日考えているのですが、運営側のお節介なのか、作りたい欲なのか、ついつい色々な機能をてんこ盛りにしたくなったり、全く別物にリニューアルしたくなってきたりします。

作る方に取ってみるとやはりドカーンと目新しくやりたくなるものです。
でもちょっと冷静に考えてみました。

企画の段階では、まずは身内(社内)を納得させたくて、色々論理的に考え、説明するわけですが、本当にそれで今使っているユーザーはもっと使いたくなってくれるのか定かではありません。

Webサービスでもアプリでも、自分たちが良しとしたものが当たる可能性は限りなく低いです。
(ヒットして継続的に使われるWebサービスはほんのわずかです。)

ですので、今一度自分たちが良しと思っているものをもう一度疑ってみる必要もあるな、と思っています。

Webサービスというとアイデア、企画力ありき!のように思われますが、そのアイデアが外れることの方が多いのが現実です。
もちろん当てる人もいるわけですが、大体が外れます。外れてないと思っていても外れていることの方が多いです。
(まあ、何をもってしてゴールとするのかにもよりますが。)

外れても良いと思うのですが、ちょっと考え方は変えていくべきなのかな、と思っています。

そこで、Webサービスのリニューアルにあたりアイデア、トレンドなどなど業界の人が提案しそう、考えそう、な感じのことを敢えて逆から考えてみました。

これがユーザー目線だなんて偉そうなことは思っていません。
ただ、なんとなく今リニューアルの構想を考えつつ、自分で思っていること、忘れてはいけないことをまとめてみました。

参考までに。


インターフェイスを変えすぎるとユーザーが再度覚え直す必要がある

冒頭で書いた通り、企画する側、作る側にとってみると、なんかすごいの作りたいという欲が先行してしまいがちです。
現在使ってくださっているユーザーがいるのであれば、今のユーザーが操作を覚え直すこと考慮しないといけないです。

例えば仕事で役に立っているサービスであればある程度覚えます。

Googleで提供しているサービスなんかは、仕事で使うのでインターフェイス変更があっても文句言いながらも必死で覚えます。
クライアントに使い方説明したりしないといけないので覚えるしかないんです。

でも、余暇で使うようなものは使い方を覚えるのが面倒な場合は、徐々に足が遠ざかるかも知れません。
全然ユーザーがいなくて、インターフェイスに問題があり、これから改善して増やそうというのであれば良いのかも知れませんが、今使っているユーザーのことも考えた方が良いと思います。

あくまで現在の仕組みを引き継いでのリニューアルである

今動いて使ってもらっているものに対しての改造なので、今の機能や情報を殆ど無視した作りにしない。
完全に開発者からの目線なのですが、企画だけ先行してしまうのは危険です。

どうしてもアイデア段階だと企画ありきで先行してしまいがちですが、新規サービスならともかく、すでに動いているものに対して、データの作り替えや既存のユーザのデータを無視したようなものにしてしまうと影響範囲が大きくなります。

これは必ずエンジニアも含めて進めていかないとだめです。

今どういう仕組みで動いていてデータをどのように持っていて、そういう部分も考慮しながら進めていく必要があると思います。
あくまで既存の仕組みあってのリニューアルですから。

機能を小出しにリリースする

Webサービスの種類によってはてんこ盛りでも良いと思うのですが、機能が増えると覚えないといけないんです。
これは1にもかかってきますが、沢山の機能を付けたいにしても、小出しに出していった方が、ユーザーにとっては一機能づつ覚えられるので、好ましいでしょう。

作る側にとっても 小出しの方がユーザーの反応を見ながら次の機能を導入するか検討できるので良いと思います。
リニューアルの内容によりますけれども。

まずはユーザーにアンケートを取ってみる

出来ることならアンケートフォームのひとつでも用意して現在利用してくださっているユーザーの意見を聞くべきです。
我々はWebのプロという認識を持って働いていますが、使い勝手の部分は実際に毎日のように使っている方の意見を聞かないと分かりません。

使いやすさっていうのはひとりの指標でしかないので、多くの意見を集めることは必要だと思います。
運用側の予測であれこれ進めるよりは聞けるものは聞いたうえで検討した方が良いですね。

Webサービスは作り手がどんどん自分たちの考えで進めていくことが多いですが、きちんとアンケートを取ると結構思ってもみなかった意見をいただけます。

業界のトレンド技術やデザインが必ずしも良いとは限らない

Web業界で今イケてる技術とかデザインっていうのは移り変わるわけで、一般に使っているユーザーの人がそれを良いと思うかは別な話だと思います。
自分たちが良いとかトレンドと思っているモノも安易に取り入れるよりは、使いやすく飽きがこない無難なラインを選んだほうが良い場合もあると思うのです。

Ajaxでバンバンアニメーションを付けたりしても、作った方の満足度や同業者の評価は上がるかも知れませんが、いつも使っているユーザーの方が、本当に使いやすいかは別です。

サイトデザインに清潔感だけを求めても、運営している会社としては満足かもしれませんが、ユーザーがそれを好ましく思うか分かりません。
むしろこぎれいなサイトが増えている中、どちらかというとちょっと位崩れているサイトの方が人が集まったりすることもあるようです。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070709/277060/

自分たちの制作側の感覚を疑ってみることも時には大切かも知れないですね。

今はやっぱりスマホだろ!と思いつつガラケーユーザーもしっかり使ってくれている

やっぱりここはスマホサイト、スマホアプリでしょ!と思ってしまうのですが、ガラケーのユーザーはしっかりいらっしゃいます。
特に万人向けのサービスであれば、ガラケー使っている方は結構います。

なんとなくすぐにスマホアプリとか作りたくなってきますが、ガラケーなどのこともきっちり考えてあげないといけないですね。

————–

とはいえ、今使えない、思い通りにユーザーが増えないサービスだからリニューアルするわけであって、抜本的な見直しも当然必要です。
新規で作るよりリニューアルって難しいですね。

執筆者:高本

株式会社8bit 取締役の高本です。 社内のWebサービス企画、プログラミングや、売上・請求管理にいたるまで幅広く担当しております。

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