Webサービスを作る人はたくさん出てきましたが、その中のサービスで、きちんと継続して何年も運用されているようなものは比較的少ないと思います。
当社も含めてですが、「たくさん作る=ほったらかし」になる。というのを結構見かけます。
(もちろん、自分で運用できないから、出来る方にゆずる、というのはほったらかしには入れません。)
当社の中では、運用をしていくということは、作ることよりも重要なことになっています。
『アイデアは良いけど運用できる?』
『専用に人を雇って運用するほどサービスに熱意を持って続けていける?』
などなど、作る前からそんなことばっかり考えてちゃしょうがないじゃん、と言われるかもしれませんが、作った後に運用が出来ないというのは避けたいところなので、運用のことはすぐに議題に出てきます。
たとえば、技術的な実験や自社PRなどの目的で作ったサービスならいざしらず、継続的に利用してほしい、ゆくゆくは収益を上げていきたいと思うサービスであれば、バージョンアップを含む運用は重要です。
そこで、運用を途中で誰もしなくなってしまったりするのは何故か、原因を考えてみました。
というのは、更新や改善などの運用が出来ないのであれば、逆にどうすれば運用が継続的に成り立つのかのヒントになると考えるからです。
すべての人には当てはまりませんが参考までに。
受託などサービス以外の業務もしていて手が回らない。
Web制作の受託と並行してWebサービスの開発や運用をしている会社は多いと思います。たとえば当社のように立ち上げてWebサービスを運用していくにしても、自分たちの給与をまかなえるほどの収益を生み出すのは至難の業です。
ですので、どうしてもWebサイトやシステムの受託制作と並行して進めざるを得なくなります。
受託制作は受託制作でお金をいただく業務なので、片手間というわけにもいかず、時として納期に追い込まれるあまり、作ったサービスのメンテナンスまで手が回らないなんてことが多いです。
誰も使ってくれないから面白くない。
これは人によりけりだと思うのですが、当然リリースしたその時は達成感もあるし、気分も高揚していると思うので運用する気満々だと思います。ですが、リリースしてから利用ユーザーが伸びない、または投稿数が減っている、などの状況が続くと、正直あんまり面白くなくなってくることもあります。特に作るのが好きな人に多い傾向なのではないでしょうか?
(良い意味でどんどん新しいものを作りたいという要求の強い方)
当然、リリースしてから義務的に続けるのではなく、見切りを付けるということも大事だとは思うのですが、ちゃんと運用していればもっと盛り上がっていたのでは?と思うこともあります。
運用側が勝手に諦めている、というパターンもあるのではないかと思います。
自分が主体でやっていないのでやらされている感がある。
これも人に拠りますが、会社などで企画開発した時、当然アイデア出して主体でやった人のモチベーションは高いと思うのですが、そもそも自分が考えていないので興味があまりない、仕事だからやる、ということも多いと思います。モチベーションを上げて取り組めと言われても、それは無理な話しで、順番に更新作業とやろう、ということにしてもどこか他人事だと忘れたり、作業が雑になったりします。
そういったことが原因で、結局サービス自体が曇っていき更新がおろそかになって、しまいには放っておくというパターンも多いと思います。
では運用がきちんとできるようにするには
まず、少人数で作る人だけが集まった場合は、自分たちで更新する自身がなければ、プログラムで更新を定期的に行うなど、ちょっとしたチューニングでコンテンツを更新できる仕組みをつくる。作れる人が集まっているのだから更新の仕組みも作ってしまおうという発想です。
ディレクターがきちんといる場合は、アルバイトや手伝ってくれる人を指示して運用していくということも考えられます。
ここで重要なのは作る人ではなく、間接的に管理と改善案などを検討できる人がいるということ。
前述しましたが、作る人は大抵マメな更新などの運用に不向きな場合が多いです。
ですので、客観的にサービスを見れて、運用をひとつのタスクにしても許される人がいると良いかもしれません。
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とぐずぐず書きましたが、少人数でアイデア出してヒットするサービスを運用している方々も沢山いるのは事実です。
まずは自分たちが好きで、飽きないサービスを作りだすことも運用をきちんと継続していける一つのポイントかもしれません。