制作業界に関わっていてもいなくてもアイデアって結構誰でも持っているものです。
ちょっとこういうものがあったら便利だといつも思うんだけど。
このサービスのこういうバージョンがあったら絶対自分も使うんだけどな。。。
などなど、普段生活している中やWebサービスを使っている中でひらめくことってあると思います。
制作業界にいるからには、是非形にしたい!
制作業界にいる人であれば誰でも一度は思ったこともあるでしょう。
自分でデザインもプログラムも出来てしまえば良いのですが、それが出来ない場合は作れる人にお願いしなければなりません。ただ、そのアイデアの面白さを作り手に伝えるのってすごく難しい。
たまたま同じ趣味を持っている人であったり、同じようなことを考えていた人であれば伝わりやすいのですが、全然興味のない作り手や会社を動かすにはアイデアの伝え方ってすごく重要です。
他社のサービスがリリースされてヒットした時に「それだよ!それ!前に自分が話してたアイデア、ああ!もう先にリリースされちゃったよ。。」なんて負け惜しみは制作に携わる人間としてはあまり言いたくないですよね。
「同じこと考えてた」とか「同じこと思ってた」とかそんなことは誰でも言えることです。
アイデアは、もし実現できたらものすごく面白く画期的な内容でもそれを形にしないと意味がありません。
自分で形にできなくても作れる人に頼めば良いのですが、作れる人にそのアイデアが伝わらなければ形にはならないでしょう。それは社内でなくても外部の制作会社に依頼するときも同じだと思います。
最近では個人でもWebサービスやアプリをパパっと作ってしまう人も増えてきています。
では、アイデアを具現化するために、作り手としてどのような感じでアイデアを伝えて貰えると具現化しやすいかを書いてみます。
良いアイデアもスピードが肝心です。
手書きでもよいから具体的なイメージくらいは欲しい。
私自身、自分が立案者であればもちろんワイヤーフレームくらいは起こします。口頭ベースでわかればそれでも良いと思いますが、大体ゼロベースでサービスを作る時、アイデアを出した人でないとイメージやその面白さが伝わりにくものです。
いくら『面白い!ニーズがある!』と熱弁されても自分に興味がない内容については、いまいちピンときません。
ですので、手書きベースでも相手にイメージが伝わるような資料は欲しいですね。
逆にこれを口頭レベルから作り手が形にしていくとなると、そのアイデア自体が立案者の思っていたものと違う形になっていく可能性もあります。もちろん良い方向にいけばそれでも良いと思いますが、個人的には立案者がある程度完成イメージを持っていないと形になったとき、そのアイデアも活かされないような気がしています。
資料の作り方がわからない、という場合でも、本当に実現したいと思うならば、手書きでもなんでも作るべきだと思います。
そこが面倒なようであればそれまでのアイデアなのかも知れません。
データに基づく根拠。
これは主に会社などでサービスを作るにあたって上司などを説得する材料になります。例えば自分の興味があるジャンルでものすごく画期的なアイデアがあったとして、それを興味ない人にいかにニーズがあるのか伝えることが重要です。
『これがすごい!今きてるんだよ!』とかそういった抽象的な表現だと、実際に形にする人にとってはピンときません。
ただなんとなく、や今流行っているから、ではよくわかりません。
例えば、受託制作などでクライアントの要望を聞いているとこの業界ではこういったニーズが多い、とかそういうことでも良いと思います。自分の好きな分野であれば雑誌でこういう特集をやっていたりするくらいブームが来ているとか。
今のところ既出のサービスがないから、という理由もひとつの材料ではあると思いますが、既出のサービスがないことが作る価値がない、または面白くないと判断されているから、という場合もあります。
やはり根拠というか何かしらニーズの根拠となるようなことがあると人を動かしやすいと思います。
思い入れを持つ。
精神論的ですが、かなり重要だと思います。例えば会社で新しいサービスを作る時、アイデアを最初に出した人は思い入れというか、きちんと最後までかかわることが重要です。
どうしてこんなことを書くかというと、冒頭でも触れましたが、アイデアだけ出して後はよろしく!とこういう感じで進めるとアイデアを出した人のイメージしていたサービスはできません。
アイデアを出した人、立案者が最後まできちんと制作に携わる、これ重要です。
アイデアマンといわれるような人がアイデアだけを沢山出してもしょうがないんです。
サイバーエージェントの藤田社長の著書に書いてありましたが、アメーバを黒字化するために社長自ら徹底的にブログなどのアメーバのサービスを使い込んだそうです。
自ら現場に足を踏み込んで徹底的に細かい部分まで指摘して首を突っ込んでいくしつこさと思い入れがあって、アメーバを黒字化へ牽引していったのだろうということは著書を拝読させていただき、想像できました。
極端な話、アイデアを出した当人が飽きてしまっているようなケースではもう作らないほうが良いのかも知れません。
思い入れを持つ、最後までかかわる、アイデアを実現しようとするならば、絶対条件だと思います。
アイデアを出した人の思い入れは作り手に伝わるものです。
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個人的には自分でどんどん作っていってしまった方が早いと思っておりますが、アイデアを持っているのに活かしきれていない、うまく伝わらなくてせっかくのアイデアが実現できていない、というお話を聞いたことを思い出してちょっと書いてみました。
自分で作るにしても誰かに作ってもらうにしても、自分のアイデアに飽きない思い入れが一番重要なのかな、と思います。
思い入れがあれば、作ってもらうために四苦八苦するものですから。