経営者目線でなく制作者が売上に貢献できること。

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明けましておめでとうございます。
当社株式会社8bitはちょうど本日1/8を持って6年目となりました。
最初の2~3年はどうなることかと思いましたが、少しずつ会社として体制売上共々形になってきたと思っております。
今年も引き続きコンペ参加や提案などはどんどん行っていこうかと思っておりますので、お気軽にご相談ください。

さて、昨年末より今期の売上目標や目標達成など経営敵なことを考えていて、「経営者目線」という言葉をふと思い出しました。

実は私自身、役員として会社に携わっておりますが制作現場の社員に投げかける「経営者目線」という言葉が大嫌いです。
嫌いな理由は細かく書きませんが、制作現場で制作に従事しているスタッフに売上を見せて、この売上を上げるために経営者目線で動けとか考えろというのが経営者の逃げ、でしかないように感じるのが主な理由です。
(本当に経営者目線であれば売り上げもさることながら経費の細かい使いなどもみんなで検討すべきだと思うのです。INとOUTを意識しないと本当の経営者目線にはなりませんよね。)

もちろん、スタッフには指示をしなくても自発的に考えて動いて欲しい、というところの意味だということは理解しています。
でも私から経営側の人間としてこの言葉でみんなに考えて貰おうとは絶対に思いません。

営業の世界では売上がすべてなのかも知れませんが、制作者は制作するのが仕事です。
極端にいうとディレクター含めて制作者に売上を上げることを考えろ、というのは工場生産ラインで働いている人達に「もっと製品を卸せる取引先を増やせるようお前らも考えろ!」と言ってるようなものです。

だからといって会社に所属してプロとして制作に携わっているのに「私は制作者なんで売上見せられてどうしろというの?」と開き直るのはどうかと思います。経営者目線という言葉が嫌いでも制作者が売上と関係ないとは思いません。

では制作者が売上に貢献するために出来ることというのは何でしょうか?

私自身役員ではありますが、ディレクター、プログラマーとして現場で動くのがメインなので、ほぼ制作者です。
今回は制作者が売上について貢献できること、意識できることを書いてみます。

あくまでも経営者目線ではなく。

 

1. クライアントから好かれる対応を考える。

好かれると書くと媚びを売ると勘違いされそうですが、会社としてやりやすいと好意を持たれる対応をするということです。
具体的にいうとメールの書き方、レスポンスの速度、電話の対応、などです。

制作の仕事というと制作物の品質ありきと考えがちですが、受託制作においては対応もかなりのウェイトで対応面も評価されます。対応面が評価され、次も一緒に仕事をしたい、依頼をしたいと思われるということは制作会社としての価値を上げることにもつながり、次の売上への貢献になります。

サイトリニューアルなどので制作会社を替える際、対応が悪いから、という話をよく聞いたりします。
そうはならないようにきちんと誠意を持った対応を考えることは制作現場で出来ることだと思います。

当社ではメールの出し方やタイミング、電話については力を入れています。
かなり細かく指摘するのですが、それはクライアントとの太い繋がりが大事だと考えているからです。

 

2. 今やっている仕事の費用を意識する。

制作者の中にはお金のことには触れたくない、という方も少なくありません。
お金のことを意識せず良いものを作ることに集中したい、ということなのだと思うのですがプロとして制作しているのであれば、費用をきちんと知ったうえで動くべきです。

良いものを制作するのと過剰なサービスをするのはわけが違います。
費用に対してどの程度の修正や要望を受け入れられるのか、難易度やかかる時間は制作者にしか分かりません。

制作者がきちんと費用(工数)を意識することでビジネスとしてきちんと線を引いた対応をすることが出来るはずです。
仕事があればの話ですが、無駄のない制作を行うことで業務時間内で対応できる仕事も量も増えますし、それだけ売上に貢献できるというものです。

何より費用を意識せず無駄に動けば動いただけ自分たちの制作価値を下げていることは意識しないといけないと思います。

 

3. 制作スピードと品質の向上を意識する。

前項の費用を意識することにもつながりますが、制作スピードや品質を意識することが毎日の制作の中で一番身近で意識しないといけないことでしょう。

ミスや修正量を少なくすることでクライアントの確認回数も制作の修正回数も減ります。
制作スピードが上がればクライアントの希望のスケジュールに合わせられますし、対応スピードが早いということで、会社としての評価も上がります。何より制作だけに限らず納品は早い方が喜ばれます。

 

4. 自分たちの会社や制作での強みを考える。

これは主にディレクターなどクライアントと接する方に言えることです。

ただ単純に仕事が来るから依頼されたことだけを進める、というのではなく自社で働いている制作者の方々がどういうスキルを持っていて制作の強みがどこなのか、ということを把握しておくことです。
例えばコンペの依頼などがあった場合はきちんと自社の強みを理解していないと他社に負けてしまうこともあります。

自社のWebサイトでもそうですが、きちんと自社の強みや制作方針などを打ち出しておくと、制作のお問い合わせは増えます。自社の強みというと経営側で打ち出すイメージありますが、制作現場レベルで打ち出す方がより実際的で制作ではクライアントにも響くのではないかと私は考えています。

 

5. 常に新しいスキルを習得し情報を集める。

制作者であれば当た前ですね。

例えばプログラマーであれば今までPHPしか対応できなかったものが、スマホアプリのプログラミングを習得出来れば受託制作や自社の製品としてスマホアプリ事業への展開も期待できます。
アプリに限らずWebのスキルでも対応範囲が広がればクライアントの要望に幅広く対応できるでしょう。
新しいスキルというのは単価基準がまだついていないことも多いのでビジネスとしても旨味があります。

ディレクターであれば最新の技術的なこと以外でも最新のWebトレンドやマーケティング手法などはいつでも最新の情報を集めることです。クライアントはプロであれば何でも知っている、と思って相談をしてくるものです。

クライントの相談にいつでも提案できるにすることでお仕事をいただける可能性は増えてくるでしょう。

 

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制作者が売上アップのことを言われたら、こんなことを意識すべきかと思います。

もちろん社員一丸となって「みんなで売上上げるために営業のテレアポしようぜ!」ということになったのであればそれはそれで良いでしょう。制作者の中には電話に出ることすら億劫な方は多いのでそんなことは強制でもされない限りあまりないのかな、と思いますが、、

当社には今のところ営業という位置付けのスタッフはいないので、制作価値で仕事を増やすしかないと考えています。
制作スタッフの方々にはこんなことを意識して仕事に取り組んでもらえたらな、と思っています。

本年も当社をよろしくお願いいたします。

 

執筆者:高本

株式会社8bit 取締役の高本です。 社内のWebサービス企画、プログラミングや、売上・請求管理にいたるまで幅広く担当しております。

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