Webディレクターがクライアントに嫌われる打ち合わせでのポイント

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Webディレクターというと打ち合わせでクライアントからヒアリングをして、レイアウトを作って制作管理して、といった業務が殆どだと思いますが、私の中では打ち合わせや対応面もかなり大事だと思っています。

厳しいクライアントだと満足のいく対応をしていないとディレクター即ち担当者を変えろ!とかそういったことにもなりかねません。

それは資料とか企画どうこうだけが原因ではないと思います。
打ち合わせも含めて、メールや電話対応も含めて日頃の対応です。

先日の記事でも書きましたが、やはりクライアントと制作者の中間に立つわけですから、クライアントに一番評価されるのは対応面です。
仕事は人についてくる、と言いますがそれはすべてディレクターの対応にかかっていると思います。

Webディレクターというとレイアウトとかデザインの指示みたいなことに目が行きがちです。
もちろんそれも大事ですが、社内のWebサービスなどとは異なり受託制作であればクライアントありきです。
クライアント満足度大事です。

一緒に作っていくのであればまず相手に信頼していただくためどうしたら良いのか?
今回は打ち合わせというポイントで気をつけたい点を悪い例を挙げることによりまとめてみました。
(わかりにくいですね。。。)

いつものクライアントとやっていると、なあなあになってくる部分も出てくるので、これを書くことにより自分の中でも再度意識できたらと思います。


自分の言葉で説明できない。

先日、家族が入院し大学病院に行った際、入院時の患者さんへの対応ポリシーみたいなものを聞かされ、確認した旨のサインを求められました。
それは別に良いのですが、看護師と銘打った方がそのポリシーを棒読み、自分もその場で読み、確認しながら他人事のように説明してくるわけです。

自分達で掲げた病院独自のポリシーなのに看護師が理解出来ているのか、本当にその通りにしてくれるのか、不安になりました。

Web制作でもこれは同様だと思います。
いくら丁寧に要件定義や企画書を作って来てもそれを棒読みされるのであれば、クライアントは自分で資料を読むからいいよ、という話になります。
(説明される立場になると資料をそのまま読まれるだけだと、時間が長く感じて自分でどんどん資料の先を見ちゃいたくなるんですよね。)

クライアントだって自分たちの時間を割いて打ち合わせに参加している以上、できるだけ有意義な時間にしたいはずです。
ですから、きちんと理解し、自分の言葉で話して理解していただく、ということはすごく大事です。

資料は打ち合わせ後にクライアントが振り返るため、もしくは社内で共有するためのものだという気持ちで打ち合わせに臨んだほうが良いと思います。

すぐに会社に持ち帰る。

これ、よく聞きますが、システム関係などのわからないことをすぐに持ち帰ってしまう。
もちろん分からないことを自分の判断で間違って伝えてしまうのは迷惑だと思います。

でも、なんでもかんでも持ち帰る、とクライアントにとっては「この人は一体何をしにきたんだ?」となってしまいます。
費用的なことで社内の上司に確認してからでないと、という内容ならわかりますが、技術的な面にある程度は答えられないと、制作会社の人間である以上不信感を持たれるのではないでしょうか。

技術的な面が不安な場合、エンジニアを必ず同行できれば良いのですが、もし同行できなければあらかじめエンジニアの気になる点や懸念事項などをまとめておいてある程度答えられる準備はしておきたいですね。

許されるのであれば、その場で会社に電話してすぐに回答できればそれに越したことはありません。

聞かれたことにしか答えない。

クライアントの仕切りで質問されたことにのみ回答する。
それでよければ良いのですが、注意したほうが良いこととか懸念事項はあらかじめ聞かれなくても説明しておいて欲しいですよね。

その場で代替案が出ない。

代替案というか、たとえば断り方ひとつでも色々あると思うわけです。
アイデアをただで出せ、というのはある意味図々しいような気もしますが、予算内、技術面で対応できない場合の断り方でクライアントの印象も変わると思います。

「出来ないけど、予算内ならここまでならできる。」
「システムで対応できないけど、運用できる方がいれば更新方法はレクチャーで対応する。」

など、 予算内でできない場合でも「その代わりに」といった案は出せると思うのです。
システム面に疎い方がその場で判断するのは難しいと思いますが、「その機能は難しいけど、こういう形であれば要望に近いものができる」などの代替案がその場ですぐにできると喜ばれます。

クライアントに判断を委ねる。

もちろん、最終的にはクライアントの同意を得て物事進めなければなりません。
でもクライアントは素人だからプロに頼んでいるのに、専門的なことで判断をゆだねられても困ると思うのです。

「設定しますけどいいですね!」 と言われても良いのか悪いのか困ってしまうわけで、「どういうことをしてどういうリスクがあるけど、設定はしないといけないので同意していただきたい。」ときちんと説明することは大事だと思います。

個人的にも自分のよくわからないことで、「よろしいですね!」と念を押されても、逆に「良いならお願いします。」としか言いようがないと思うんです。

自信がなさそう。

これは場数にもよると思いますが打ち合わせではハッタリも必要だと思います。
自信がなさそうに、提案に来られてもクライアントもその人に案件を任せてよいのか不安になります。

極端な話、ミスもミスではない、と言い切るくらいの自信がほしい、というか堂々と打ち合わせには臨みたいですね。
自信がなさそう、とかそういうことは主観じゃないか!と思うかも知れませんが、案外そういうところって見られているものです。

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制作会社に制作を依頼する際に、本当に要望通りのものが出来るのか?などクライアントにとってみれば不安はあると思います。

新規の付き合いであれば、尚更でクライアントはたくさん質問してくると思います。

制作物が良いのに越したことはないと思いますが、こういった不安を払拭し、クライアントと安心してモノづくりに集中できる状況を作るのもディレクターの役目なのかな、ということを最近考えてみました。

執筆者:高本

株式会社8bit 取締役の高本です。 社内のWebサービス企画、プログラミングや、売上・請求管理にいたるまで幅広く担当しております。

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