Webサービス制作を制作会社へ発注する際に直面するトラブル事例

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数年前から、新しいWebサービスの企画・開発を依頼されることが増えてきました。
自社の業務の強みを利用して、新しいサービスの運営をしてみたい、という実業をサポートする形でのWebサービス開発が増えて来ているように思います。

先日、上梓した「Web業界 発注制作の教科書」という書籍は、こういった企業から発注されるWebサービスの開発・運営を意識して書きました。
Webサービスの開発は、発注者の思い入れも強いので、制作の際にイメージの食い違いで、揉めることも多々あります。

では、どうしたら、無駄なトラブルを防げるのか。本書では、発注者の立場からも考えられるよう、事例をまとめています。

Webサービスを企画してから開発、リリース、運用、PRの段階を踏まえて、「Web業界 発注制作の教科書」に掲載されている目次項目を抜粋して紹介したいと思います。

 

1. 契約発注からインターフェイスデザインまで

Webサービスは、企画自体は考えられると思いますが、実際にインターフェイスを踏まえて形にするのが非常に難しいです。特に画面構成やデザインは、ユーザーが操作をする、という点において、会社やお店のサイトとは違った難しさがあります。

ですので、インターフェイス設計から制作会社に一貫して発注する形になることが多く、それゆえに制作費用もかかります。その費用でどこまで自分たちのイメージを具現化してもらえるのか、発注者にとってまずは一番気になるポイントです。

以下、発注段階からインターフェイスデザイン(HTML完成まで)で関係する目次項目をピックアップしました。

 
  • 思っていたより見積金額が高かったので、どの作業に対していくらかかっているのか詳細を出してほしいと依頼したのに、詳細を提示してもらえない。
  • 契約発注までしたのに、「やはり内部のリソース(人員)が足りないので対応できない」と後から断られた。
  • 初めての制作依頼で制作して欲しいデザインイメージがなかなか伝わらず、挙句の果てには「これ以上やるなら追加費用」と言われた。
  • HTML コーディングをお願いしていたフリーランスが、納期直前に体調不良でダウン。対応ができないと言うので他の制作会社に二重発注することに
 

2. システム開発

システムというのは、技術的なことなどを踏まえてある程度知識のある方が確認しないと、いくら仕様書を見せられても、実際に形になってみないとよく分からないことも多いでしょう。

しかし、よくあまり理解しないままに仕様にOKを出してしまい、出来上がったものを確認したら、イメージしていたシステムと動きが全然違う、なんてことも起こりえます。

以下、システム開発にまつわるトラブル事例の抜粋です。

 
  • プレゼンでは「できます!」と言っていたことが、制作が始まってから「100%要望通りにはできない」と言われた。
  • 納品物を確認する時間がなく、検収期間後に修正をお願いしたら別料金を請求された。
  • 契約前に話を進めていた営業担当者と制作ディレクターの話が異なり、ことあるごとに仕様変更で追加費用が発生すると言われた。
  • 制作の進捗報告がなく、完成したテストサイトを確認してみたら、バグやリンクミスなどが多く、完成とはほど遠い状況だった。
 

3. リリース後、運用・更新

無事にWebサービスをリリースした後は、結構地味な運用が待っています。
ユーザーの問い合わせに対しての対応や、ちょっとした修正、改修など、Webサービスはテコ入れをしていかないと成長しません。

最近では、管理用のCMSなどを導入して、なるべく制作会社に依頼せず、自社で運用もしていこうという企業も増えていますが、すべて自社で対応するのは、結構難しいものです。
ですので、リリース後も制作会社とはお付き合いを続けていくことになると思うのですが、その際に起こり得る、ちょっとしたことも事例として挙げています。

 
  • 定期メンテナンス費を払っているのに、修正を依頼すると「別途修正費用」を請求され、定期メンテナンスの作業範囲がよく分からない。
  • 「自分たちで簡単に更新できる」という触れ込みで高額なCMS を導入したのに、難しくて使いこなせない。結局制作会社に更新を有償で依頼するはめに。
  • SNS アカウントを連動したWeb サービスがある日突然停止、原因はSNS のAPI 仕様変更によるもの、制作会社には無償で対応してもらえるものなのか?
  • 新しいサービスを制作会社に制作させたら、「類似サービスかつネーミングが似ている」ということで取り下げるよう他の類似サービスを運営している会社から通知がきた。
 

4. マーケティング、PR、SEO対策

Webサービスを開発しても、ターゲットとなるユーザーへ認知されなければ意味がありません。
当社でも大変苦労しているのですが、Webサービスをいかに知ってもらえるか、が重要です。

Webサービスを運用していると、様々なマーケティング会社やSEO会社がPR施策や広告掲載のお誘いをしてきます。費用もそこそこかかります。
費用を捻出したからには、それ相応の効果を出したい、と思うのが発注者の心情です。

PRやマーケティングに絶対、はないので、それゆえに起こるトラブルやクレームも多々あります。

 
  • 広告代理店からリスティング広告を推薦され、成果が全然上がらないのに「継続することに意味がある」と言われ、いつまで継続してよいのか分からない。
  • SEO 対策会社へSEO 対策を依頼したら、検索順位も上がらす毎回レポートだけを上げてくる以外のことは実施してくれない。
  • マーケティング用語の意味がよく分からず、お願いしたことに対してどういう成果が出たのかさっぱり分からない。
  • 御社が運営しているサービスのPR に効果がある、と言われて雑誌に広告出稿したのに成果が出ず、問い合わせたら「媒体の購読者層とサービスがマッチしないのが原因ではないか」と言われた。
 

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紹介したのは目次項目の一部です。
Webサービスの開発に沿って紹介しましたが、Webサービスには著作権なども問題も付き物で、そのような事例についても紹介しています。詳しくは本書「Web業界 発注制作の教科書」にてご覧いただけると幸いです。

すべて弁護士の藤井先生の法的な解説がされており、トラブル110番のような感じになっています。

他にもWebサイトのリース契約クラウドソーシングサービス利用時のトラブルなど、発注者がWebサイト制作を依頼した際に、直面するトラブル事例を多数紹介しています。

スマホアプリ含めて、これからWebに関する制作や開発の発注を検討されている方には、是非手にとっていただきたい一冊となっています。

 



執筆者: 高本

株式会社8bit 取締役の高本です。 社内のWebサービス企画、プログラミングや、売上・請求管理にいたるまで幅広く担当しております。

株式会社8bit (エイトビット)

東京都渋谷区でWebサイト制作、Webシステム開発などを行っております。
キャンペーンサイトやWebサービスの企画・提案を得意としており、自社での経験を元にアイデアをカタチにするお手伝いをさせていただいております。

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